過去ログ - 和「フランスより」咲「愛をこめて」
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157: ◆CU9nDGdStM[saga]
2015/01/21(水) 21:22:57.96 ID:Ev0pzMFs0
憧「大体ヤキモチ焼いてみせたのがいい証拠でしょ。今だって、そんな風に抱きしめて」
そして、憧はしたり顔で「ははぁ」と笑みを深める。
憧「あれか、宮永さんをこのアパルトマンに泊めなかったのも、皆を警戒して……か」
158: ◆CU9nDGdStM[saga]
2015/01/21(水) 21:26:06.71 ID:Ev0pzMFs0
憧「和から宮永さんの話は何度も聞いてたしね。日本に大切な人を残してきてるって」
和「ちょっと、憧!」
友人1「和は男にも女にもモテるクセに、全くなびかないのよ」
159: ◆CU9nDGdStM[saga]
2015/01/21(水) 21:29:27.56 ID:Ev0pzMFs0
確かに咲と和はとても仲がよかった。
一緒のクラスには一度もなれなかったが、同じ麻雀部部のレギュラーだった。
しかし、それは「友達」というべきだろう。
160: ◆CU9nDGdStM[saga]
2015/01/21(水) 21:33:33.67 ID:Ev0pzMFs0
自分と和以外の誰もがとんでもないことを勘違いしている。
和のいう恋人が咲で、さらには咲が和に会いにやってきたのだと。
咲「ご、誤解ですっ!」
161: ◆CU9nDGdStM[saga]
2015/01/21(水) 21:41:01.08 ID:Ev0pzMFs0
友人1「あの和が片思いだって?」
友人2「意外と奥手だったのね。かっわいい〜」
友人3「もうバレてるんだしビシッと告っちゃえよ」
162: ◆CU9nDGdStM[saga]
2015/01/21(水) 21:45:50.12 ID:Ev0pzMFs0
誰かが何かを叫んで囃したて、ピュウと口笛の音まで聞こえてきた。
けれどもそれに応える理性など、もう咲には残っていない。
咲「ふぁ……」
163: ◆CU9nDGdStM[saga]
2015/01/21(水) 21:51:30.08 ID:Ev0pzMFs0
咲「んぁ……っ」
どさり、という音と共に、咲の意識が浮上する。
背中に固いスプリングの感触があって、ベッドの上に投げ出されたのを知った。
164: ◆CU9nDGdStM[saga]
2015/01/21(水) 22:00:28.59 ID:Ev0pzMFs0
「昔仲の良かった友達」で片付けるには、自分たちの距離は随分と中途半端な気がしていた。
あと数歩で別の何かに変わってしまうような、そういう位置で一生懸命踏みとどまっている。
和「それを知って、どうするって言うんですか」
165: ◆CU9nDGdStM[saga]
2015/01/21(水) 22:03:38.36 ID:Ev0pzMFs0
返事は明快だった――ならば和は絶対にそうするだろう。
咲が掴めそうで掴めない本心を、隠したままで。
咲「……れは、いや」
166: ◆CU9nDGdStM[saga]
2015/01/21(水) 22:05:20.88 ID:Ev0pzMFs0
今回はここまでです。
次はまた1ヶ月ほど開きます。
167:名無しNIPPER[sage]
2015/01/21(水) 22:11:02.38 ID:cabCB+SMO
くそぅ、良いところで…
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