過去ログ - 【艦これ】「提督、榛名は……榛名は大丈夫ですよ」
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60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/14(火) 16:39:13.86 ID:jlF5eTxDO
「ここは……」

目を開くと視界に映ったのは見慣れない天井。そして、背中に柔らかな弾力のある感覚。
どうやら、泣き疲れて寝てしまったらしい。で、そのままにしておく訳にもいかず、この部屋まで運ばれた、と。

「私は子供か」

「見た目は子供だろ」

「……なんで居るんですか」

「執務室だからな。当然だ」

「いつの間にソファなんて出したんですか」

「応接間から持ってきた」

「……後でちゃんと元の場所に戻しておいてくださいね」

「一人じゃキツいから、手伝ってくれよ?」

「全く、仕方ない人ですね……」

苦笑しながら身体を起こす。風邪を引かないようにという心遣いだろうか、身体に被せられていたタオルケットが、起きた拍子に床に落ちてしまった。

「それ、卯月がお前に被せてたぞ。後でちゃんと返すんだな」

「言われなくても。ところで、その卯月さんはどちらに?」

「建造。言ったろ。最初は仲間を増やすって」

私が寝ている間も、黙々と仕事をしていたのだろう。机の上に、資料や報告書と思わしき紙が散乱している。

「卯月さん、やり方を知ってるんですか?」

「俺が教えた」

「……知ってたんですか、建造のやり方」

「最初の建造で生まれた艦娘が初期艦となるのが基本なこの世の中で、建造のやり方を知らずに提督になれる奴はおらんよ」

「じゃあ、どうしてそんなくだらない嘘を……」

「……聞かなくても、既に分かっているんだろう?」

ふと、作業を止めるとこちらに視線を向ける。元来の目付きの悪さも相俟って、睨まれているような錯覚を覚える。

「私を、救うため……?」

それは卯月さんが着任する直前に彼が口にした言葉。
意味はよく分からなかった。



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