過去ログ - Slash「素晴らしきパイロット人生」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 21:56:09.59 ID:sObfcnsy0
地の文。短い。捏造マシマシ。

以上がOKで、お暇な方。お付き合いしていただければ。

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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 22:03:05.54 ID:sObfcnsy0
苛立つ。

いかなる時も理性的に、己を律する。
それを可能にせんと鍛え上げ、そして完璧でないにしろある程度はそう形成出来てきたはずの精神に、さざ波が立つ。

以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 22:09:27.86 ID:sObfcnsy0
アドバンスド・オートメイテッド・アヴィエーション・プラントの恩恵による戦闘機飽和時代にあって、腕の立つ『エースパイロット』の存在は尚更貴重だ。
この数年、雨後の筍のようにあちこちで興業してきた民間軍事企業でも、擁するパイロットの質は直接的にしろ間接的にしろ企業力に影響する。
そのため、その腕前に見合った待遇をそれぞれで約束しているのが当たり前だ。

もっとも『この数年』とはいっても、ケイが物心つく頃に源流が出来、そして歳を重ねると共にその成長を目の当たりとしてきた、そして極め付けにその流れの中に身を晒している身であれば、そんな事は重々承知だ。
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 22:15:36.75 ID:sObfcnsy0
ジョン「いつまでそうやってるつもりだ?」

どれほどそうしていただろうか。ケイの右側、ロッカー室の入口側から声がかかる。

ロッカー室の利用率は確かに低い。
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 22:21:43.68 ID:sObfcnsy0
とすれば。

ナガセ「私を探しに来たんですか」

わざわざ、と、要らない一言を付け加えそうになって、それはかろうじて飲み込む。
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 22:27:51.21 ID:sObfcnsy0
ジョン「更に言えば、デブリーフィングが終わってから一回、心当たりを回ったんだ」

すぐに姿をくらませやがったからな、お前。と、ジョン。

なるほど、それなら、一番初めの言葉にも納得がいく。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 22:33:54.68 ID:sObfcnsy0
ジョン「……何をそんなにイラついている」

ナガセ「貴方はイラついていないのですか」

ロッカーの扉を、変わらず睨みつけながら、質問に質問を返す。
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 22:39:59.58 ID:sObfcnsy0
ジョン「だが、お前ほどじゃあない。だから聞いてるんだ、ナガセ」

お前、何をそんなにイラついている。

強く、長く、握り込み過ぎていたのだろう。
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 22:46:02.23 ID:sObfcnsy0





以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 22:52:05.75 ID:sObfcnsy0
今回のクーデター。
いや、厳密には支配階級内部での権力移動ではないためクーデターではないから、武装集団による武力独立、とでも言えばいいのか。
ともかく、この武装蜂起行為。

連中の行動は確かに迅速そのものだったが、防衛する側の動きも、そこまで遅滞したものではなかった。
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 22:58:08.95 ID:sObfcnsy0
それにより編成された特殊戦術戦闘飛行隊に、ケイはいた。
ジョンとは、その頃からの付き合いだ。
そして、もう一人。

ナガセ「空賊に……負けました」
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 23:04:30.62 ID:sObfcnsy0
そして第二に、負けた相手。

ナガセ「……あの空賊のルーキー」

ボーンアローの一番機。
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 23:10:30.14 ID:sObfcnsy0
ジョン「ああ、ヤツか。リーパーとか呼ばれてたな」

ナガセ「……良い腕でした。戦況も読めていた」

そして何より肝が据わっていた。
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 23:16:32.82 ID:sObfcnsy0
ナガセ「気に入りません」

拳を押し付けられた板扉が、ぎし、と悲鳴を上げた。
このまま更に腕力を込めてこれをブチ抜けば、多少はこの苛立ちも収まるだろうか。

以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 23:22:35.25 ID:sObfcnsy0
ナガセ「違います」

即答。

したものの、完全に嫉妬がないとは言えない。
以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/11(土) 23:29:24.51 ID:sObfcnsy0
ケイよりも腕が立つから気に入らない訳ではない。
それは、間違いない。

そこまで子供じみてはいないつもりだし、群雄割拠のこの時世だ。
得手不得手はもちろんある上に、自分より腕が立つ人間などいくらでも見てきた。
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 23:41:42.82 ID:sObfcnsy0
似ているのだ、あの飛び方が。
ケイが唯一エースだと認めた、エースだと憧れた一人のパイロットに。

駆る機体を飾る通りの、不死鳥のようだったあの人。
一般的に再生を想起させるような不死鳥ではなく、その身に纏う焔で目の前の敵を容赦なく焼き尽くす、しかし、味方にとってはその身が表す不死を約束してくれるような雄大な鳥。
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 23:50:27.14 ID:sObfcnsy0
目に焼き付けた、そして今も憧れ続けるあの軌跡。
あの死神はその軌跡を、僅かだがなぞった。
ケイの瞼に鮮明に残る、未だ見果てぬ夢である、あの軌跡を。

それが一層、ケイの気持ちを逆撫でる。
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/12(日) 00:06:52.96 ID:ElwYucJb0
聞き違いかと思った。
冷静に考えればありえない、そんな長いセンテンスを聞き違うなど。

それでも、普段のジョンを知る身からすれば、彼の口から出るような言葉とは到底思えなかった。

以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/12(日) 00:08:26.09 ID:ElwYucJb0
ちょっと離席します。
書き溜めは完了しているので、今夜中には100%終わります。


21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/12(日) 10:32:23.75 ID:ElwYucJb0
再開


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