過去ログ - ちなつ「ごらく部」
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/10/14(火) 00:42:28.53 ID:Sc7juh7n0
「櫻子の癖に、そういうところはよく見てますのね」

 自分が気付いていなかったのに、お馬鹿な幼馴染が気付いていたのが悔しくて、そんなことを言ってしまいました。

 だってそうでしょう。
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/10/14(火) 00:45:01.89 ID:Sc7juh7n0
「わかるよ」

 目の前の幼馴染は、にかっといつもの眩しい笑みを浮かべました。

「だってさ、ちなつちゃんいつも歳納先輩の悪口ばっかり言ってたでしょ」
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/10/14(火) 00:47:00.24 ID:Sc7juh7n0
 最近、アイツの元気がない。

 病気だとか、調子が悪いとか、そういうことではないと思う。

 けれど、会話している時、一緒に歩いている時、生徒会の仕事をしている時。ふっと見せる表情が、変だった。
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/10/14(火) 00:49:34.36 ID:Sc7juh7n0
「櫻子の癖に、そういうところはよく見てますのね」

 ちなつちゃんと歳納先輩が付き合うことになったのが、意外だったらしい。

 けれど私は、いつかそうなるんじゃないかと思っていた。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/10/14(火) 00:52:22.44 ID:Sc7juh7n0
「凄いところを見てしまったな」

 目の前の、小柄な少女に語りかける。

「…………」
以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/10/14(火) 00:54:06.54 ID:Sc7juh7n0
 ――古谷と大室が、キスをしていた。

 小鳥のような可愛い接吻ではない。お互いを貪り求め合うような、深い深い口吻だった。

「…………」
以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/10/14(火) 00:58:56.52 ID:Sc7juh7n0
 気が付けば、私の唇は松本に奪われていた。

 ただ、数瞬触れ合うだけのキス。ついさっき見たものに比べれば、子どもの遊びのようなものだ。

 それなのに、だというのに。
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24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/10/14(火) 01:02:22.59 ID:Sc7juh7n0
 いつか破綻するのではないかと、ずっと思っていた。

 綾乃ちゃんの思いは、危うすぎる。

 ウチは、綾乃ちゃんが好き。性愛としてではない。ウチは杉浦綾乃という人が好き。
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25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/10/14(火) 01:04:57.12 ID:Sc7juh7n0
 あの子の純粋すぎる思いは、しかし一方で重すぎる。

 綾乃ちゃんの思いは、憧れが強い。いつまでたっても、歳納さんとまともに話すことすらままならない。

 勿論彼女は努力をしてきた。成長もしたと思う。
以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/10/14(火) 01:08:55.24 ID:Sc7juh7n0
「ああ、もうよくわからんが全部歳納が悪い!! 突然吉川と付き合い始めた歳納が悪い!!」

 だから、そんな言葉が聞こえてきたときも、ウチは平静を装うことが出来るはずだった。

「え、あ、うそ」
以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/10/14(火) 01:10:09.48 ID:Sc7juh7n0
「待って、待って綾乃ちゃん!!」

 廊下を全力で駆ける。綾乃ちゃんには、思いの外早く追いついた。

「綾乃ちゃん!?」
以下略



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