51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/03(水) 22:24:29.65 ID:sQ4l+FLzo
「別に、だからどうしたというわけではないんですけど」
今日は本当に暑い日だったようで、夕闇に沈みゆく太陽はまだ熱を持っているのでしょう
52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/03(水) 22:25:39.01 ID:sQ4l+FLzo
それからずっと一人でここにいましたが、やはり誰の目にも止まらないようです
誰とも口を利かないまま、ただ海だけを見て過ごしてきました
53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/03(水) 22:27:19.92 ID:sQ4l+FLzo
「艦艇の付喪神は霊格が空っぽだって言っただろう、それでは付喪神として存在できないんだ」
「本来なら霊魂が育ってから成るはずなのにそれが出来なかった、そこで一つの方法を思いついたんだ」
54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/03(水) 22:28:15.42 ID:sQ4l+FLzo
「彼らはきっと、また人を乗せることを選んだんだろうな」
「そして乗せる霊魂も彼らが選ぶんだ、自分が気に入った幽霊を見つけるためにうろついているらしい」
55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/03(水) 22:28:56.76 ID:sQ4l+FLzo
軍人さんがぐっと伸びをして、ゆっくりと息を吐きました
今日は長い間喋っていましたから、少し疲れてしまったのかもしれません
その動作を見て私はなんだか年上の男の人だなぁと感じました
56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/03(水) 22:29:44.42 ID:sQ4l+FLzo
「確かに艦娘になれるのは選ばれた者だけだ、それに幽霊でなくてはならない」
「素質があるものは限られているから、一人でも仲間を見つけておく必要がある」
57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/03(水) 22:30:24.92 ID:sQ4l+FLzo
やっぱり軍人さんには、軍人さんの出来ることがあるんです
艦娘として選ばれた子を見つけるのも、深海棲艦の真実を教えるのも
こうしてちゃんと選択肢を明示するのも、優しい軍人さんにしかできないはずです
58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/03(水) 22:31:10.73 ID:sQ4l+FLzo
私がした最後の質問は、ただの確認で
本当は自分が死んでしまったことも分かっていて、それでもここから離れられなくて
きっと私は軍人さんの事を信用しているし、艦娘にだってなってもいい
59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/03(水) 22:33:37.14 ID:sQ4l+FLzo
■
その日はまさに夏真っ盛りといった具合で、さんさんと照り付ける太陽があまりにも熱かったせいでしょうか
どこか責め立てられるような感じがして、少しうんざりしていたんです
60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/03(水) 22:34:48.56 ID:sQ4l+FLzo
私も普通の女の子ですから、自分の正気を疑いつつも
可愛らしい妖精さんなんて見た日にはなんだか嬉しくなってしまうんです
暑さでおかしくなってるんだなと頭の隅で考えながら、折角だからそれでもいいかと思いまして
61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/03(水) 22:35:59.73 ID:sQ4l+FLzo
その日は確か学校の帰りで、お父さんが迎えに来てくれるからってバス停で待ってたんです
うちは学校からはちょっと遠くて、歩いてこれる範囲ではあるんですけど
迎えに来れる日はなるべく来てくれたんです、今思えばちょっと贅沢な話ですね
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