4: ◆NKLpmDNl12[saga]
2014/12/02(火) 22:14:03.51 ID:ZpbmKY/Z0
 「興味、かあ」 
 そう言って彼女は伸びをすると、勢いよく机から立ち上がった。 
 「私、部活抜け出してきてるんだ。そろそろ戻らなきゃ」 
 「わかっ…」 
 「興味があるんなら、部活見ていけば?」 
5: ◆NKLpmDNl12[saga]
2014/12/02(火) 22:14:42.43 ID:ZpbmKY/Z0
 翌日、また学校で会った私たちは、その子の部活帰りに一緒に帰ることになった。 
 「私たぶん恋とかそんなんに疎いんだよね」 
 今更か、と思ったが声には出さなかった。本当は喉のすこし手前までツッコミが出かかっていたが、飲み込んだ。 
 「恋ってなんだろうな…セックス?」 
 「あまりにも極端すぎるよねそれ」 
6: ◆NKLpmDNl12[saga]
2014/12/02(火) 22:15:38.84 ID:ZpbmKY/Z0
 「お待たせー」 
 「今日は何するの」 
 「デート」 
 女の子2人で遊びに行くだけなのに、デートも何もない。ただこれも恋を教える一環で、私には間近でその子を観察する機会ということだ。 
 私は恋愛脳に程遠い頭をフル回転させた。甘いものを食べさせた。その子はクリームの乗ったスプーンをこちらに差し出してきた。どうやらコミカルな知識はあるみたいだ。 
7: ◆NKLpmDNl12[saga]
2014/12/02(火) 22:16:13.35 ID:ZpbmKY/Z0
 「ごめん、遅くなった!」 
 「いいよ、試合って聞いてたし、私もさっききたとこ」 
 「いこ!」 
 「なんか嬉しそうだけど、試合勝ったの?」 
 「負けちゃった!」 
8: ◆NKLpmDNl12[saga]
2014/12/02(火) 22:16:51.72 ID:ZpbmKY/Z0
 「これが普通のデート…なんだ」 
 その子を見ると、同じように下の人混みを見つめていた。 
 「恋したら、こういうふうに過ごすんだ…」 
 また、その子の表情からは感情が読み取れない。 
 「それなら、私はあの男の子に恋してたのかも」 
9: ◆NKLpmDNl12[saga]
2014/12/02(火) 22:18:52.91 ID:ZpbmKY/Z0
 終わりです。 
 以前某ジャンルでホモを書いたのでそれの口直しだと思って書きました。 
 生まれて初めて百合というものを書いたので至らぬ点もあったかと思いますが、ここまで読んでいただきありがとうございました。 
 本当はR-18にする予定だったのですが、至りませんでした。需要があれば後々続編を書こうかと思います。 
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/02(火) 22:53:01.85 ID:Xpy4PJmfO
 雰囲気良いね 
  
 それに簡潔だけど盛り上がりを押さえていて、単純に読み物として良かった 
  
 是非続編をお願いします 
11: ◆NKLpmDNl12[saga]
2014/12/02(火) 22:55:02.88 ID:ZpbmKY/Z0
 ありがとうございます。 
 そう言って頂けると書いた身として冥利に尽きるというものです。 
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/03(水) 02:09:38.88 ID:UtC4hMLDO
 よかったです 
 また読みたいなって 
  
 乙でした 
13: ◆NKLpmDNl12[saga]
2014/12/03(水) 12:30:25.24 ID:GaCI/SI70
 ありがとうございます。 
  
15Res/12.63 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。