2: ◆P8QHpuxrAw[saga]
2014/12/10(水) 20:28:11.54 ID:MsR9K0rH0
一人でいるのが楽だった。
誰かに気を遣う必要もないし、なにより誰かに自分を見られる事が無かったから。
視線を感じたりひそひそと話している声を聞くだけで、自分の話をしているんじゃないかと思ってしまうのが苦痛だった。
3: ◆P8QHpuxrAw[saga]
2014/12/10(水) 20:35:04.67 ID:MsR9K0rH0
思わず立ち上がり、しえなは兎角に警戒の視線を向けた。
しえな「な、なんでここに……」
4: ◆P8QHpuxrAw[saga]
2014/12/10(水) 20:41:29.51 ID:MsR9K0rH0
が、兎角を相手に警戒をしたところでなんとかなるわけでもない事も分かっている。
兎角「いつもここにいるのか?」
5: ◆P8QHpuxrAw[saga]
2014/12/10(水) 20:51:20.54 ID:MsR9K0rH0
いつもの仏頂面で、声色も普段通りだったが少しばかり気遣いが窺えた。
しえなが黙り込んだ事を、兎角を疎ましく思っているからだと勘違いしたようだ。
6: ◆P8QHpuxrAw[saga]
2014/12/10(水) 20:58:09.72 ID:MsR9K0rH0
武智乙哉の件以来、兎角を見かける時には必ずと言っていいほど隣に晴がいた。
兎角「あいつは図書室で勉強してる。怪談もしてたけど」
7: ◆P8QHpuxrAw[saga]
2014/12/10(水) 21:05:20.93 ID:MsR9K0rH0
しえな「追い出されたわけか。怪談の矛盾にいちいち突っ込むなんて野暮だな」
あんなものは子供騙しで、怪談に限らず噂話や都市伝説のようなものは話自体を楽しむものだ。
8: ◆P8QHpuxrAw[saga]
2014/12/10(水) 21:13:28.49 ID:MsR9K0rH0
無愛想だとばかり思っていたが、目に感情が出やすいのかもしれない。
兎角「剣持もそういう話が好きなのか?」
9: ◆P8QHpuxrAw[saga]
2014/12/10(水) 21:25:45.22 ID:MsR9K0rH0
しえな「そっか」
しえなが返した後はしばらく沈黙が続いた。
10: ◆P8QHpuxrAw[saga]
2014/12/10(水) 21:32:51.94 ID:MsR9K0rH0
しえな「お付きの人みたいになってるな」
執事とかSPとか、そういったものを思い浮かべて少し皮肉を込めて笑ってみる。
11: ◆P8QHpuxrAw[saga]
2014/12/10(水) 21:39:27.44 ID:MsR9K0rH0
今日も兎角が顔を覗かせた。
しえながいる事は分かっているはずなのに、わざわざ来るという事は何か目的があるのかもしれない。
12: ◆P8QHpuxrAw[saga]
2014/12/10(水) 21:48:09.47 ID:MsR9K0rH0
していないわけではないのかもしれないが、大いに余裕が見える。
ここに来たのも、しえなを大した敵ではないと判断しているのだろうから。
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