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2014/12/20(土) 07:15:06.60 ID:DL0z8tZuo
翌朝、十時を十分ほど過ぎた頃に、インターホンが部屋に響いた。
ドアを開けると冷たい風が部屋に走る。
「あけましておめでとう」
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2014/12/20(土) 07:16:11.67 ID:DL0z8tZuo
「寒そうなので」
「賢い選択だ」
彼は寒がりなのか、風が吹く度首をすくめた。
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2014/12/20(土) 07:16:38.33 ID:DL0z8tZuo
「佐久間さんは賢いなぁ。僕もマフラーを買っておけばよかった」
「あ……これ、自分で編んだんです」
「本当? そりゃすごい」
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2014/12/20(土) 07:17:18.97 ID:DL0z8tZuo
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「工藤さんがうちに来たことを思い出したよ」
しらたきを鍋から掬いつつ、プロデューサーさんは懐かしそうに言った。
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2014/12/20(土) 07:17:59.78 ID:DL0z8tZuo
「工藤さんのときは大変だったね」
「半年も経ったんだから、いいかげん忘れてよ……」
「佐久間さん、聞きたい?」
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2014/12/20(土) 07:18:35.18 ID:DL0z8tZuo
「実家が遠いから、とかなんとか言い訳してたよね」
「と、遠いのは事実だから」
「まあ、そうだけど」
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2014/12/20(土) 07:19:34.75 ID:DL0z8tZuo
「そういうゴタゴタは全部僕が受け持ってね。
ちゃんと活動始まったのって、確か九月末くらいからなんだ」
「どうも、ご迷惑をおかけしました」
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2014/12/20(土) 07:21:00.18 ID:DL0z8tZuo
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私の携帯電話はキッチンタイマー兼、カレンダー兼、時計の仕事を担っている。
学校が始まると新たに目覚ましの仕事が増えた。
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2014/12/20(土) 07:21:42.74 ID:DL0z8tZuo
「アタシ、最初はびっくりしちゃった。まゆちゃんがアイドルだなんて」
「自分でもあんまり実感ないです」
「アタシにとってまゆちゃんは有名人だから」
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2014/12/20(土) 07:22:47.16 ID:DL0z8tZuo
「じゃあ、これから忍ちゃんって呼びますね」
「えへへ。アタシ、早生まれだからまだ一個下だけど」
「誕生日、いつ?」
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2014/12/20(土) 07:23:40.13 ID:DL0z8tZuo
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二月を目前に迎えると新しい生活リズムに身体が慣れて、やっと余裕ができた。
学校生活やレッスンは相変わらずだけれど、仕事がポツポツと入り始めた。
ティーン雑誌でのモデルが初仕事で、続くいくつかの仕事も写真撮影だった。
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