過去ログ - 佐久間まゆ「まがいもの」
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57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:27:20.39 ID:DL0z8tZuo
「忍ちゃんはあんまり?」

「そういうわけじゃないけど、アタシはクイーンが好きで……」

 入ってるかな、と私はプレイヤーのミュージシャンの欄を探った。
以下略



58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:28:03.86 ID:DL0z8tZuo
「不思議な曲だね」

 思ったままを言うと、忍ちゃんは少し照れくさそうに頭をかいた。

「青森に居るときラジオで聴いて惚れ込んだんだけど、誰のなんて曲か聞き逃して」
以下略



59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:28:35.60 ID:DL0z8tZuo
 ――――

 事務所から出るとすでに陽は沈んでいて、街灯とアスファルトに残った雪だけが白く浮かんでいる。
 空に雲の濁りはなく、だけれど星も見えず、水槽の底を歩いているような気分にさせられる。

以下略



60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:29:11.34 ID:DL0z8tZuo
「私もチョコは溶かして固めただけだよ」

「まあ、そうかもしれないけど」

「それに、忍ちゃんはみんなにあげていたし」
以下略



61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:29:37.37 ID:DL0z8tZuo
「……喜んでもらえてよかった」

 私が確認するように呟くと、忍ちゃんは頷いた。

「本当によかった」
以下略



62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:30:19.59 ID:DL0z8tZuo
「わかんない。けど、辞めないで、まゆちゃんをプロデュースするって決めたんだと思うな」

「私をプロデュースするから……」

 喉元に赤黒い煙が固まったような息苦しさを感じた。
以下略



63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:30:49.41 ID:DL0z8tZuo
 ――――

 結露した窓の表面をなぞると、指が冷たく濡れた。
 露が剥がれたその下に暗い路が覗いている。

以下略



64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:31:25.40 ID:DL0z8tZuo
「懐かしいな」

「……ヘビメタですか?」

「そうだね。正統派ヘヴィメタル」
以下略



65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:31:51.12 ID:DL0z8tZuo
「……そう言えば、プロデューサーさんはクイーンは好きですか?」

「まあ、好きかなぁ。佐久間さん、好きなの?」

「忍ちゃんに教えてもらって……」
以下略



66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:33:20.04 ID:DL0z8tZuo
「ポリスだと……トゥルース・ヒッツ・エブリバディが好きだな」

「私はソーロンリー、あとエヴリ・ブレス・ユー・テイクも好きです」

「『見つめていたい』かぁ。あいつも好きだって言ってた」
以下略



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