過去ログ - 友奈「にぼっしーちゃんおいしい」
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20: ◆2DegdJBwqI[saga]
2015/01/04(日) 03:44:11.00 ID:KDl8qIVMo
夏凜(彼の言ったことをある程度かいつまんでまとめると、こういうことになる)
夏凜(彼は、お菓子会社の開発部門に勤めていて、何か人の意表を突く、
それでいて老若男女誰しもに定着するような、新しいお菓子を作ろうとしていた)
21: ◆2DegdJBwqI[saga]
2015/01/04(日) 03:47:01.54 ID:KDl8qIVMo
男「商品を完成させてから、いや、商品を作ってる時から今日までずっと、僕は考えてたんだ」
男「いったいどうしたら、こいつを幅広く売ることができるのか、と」
22: ◆2DegdJBwqI[saga]
2015/01/04(日) 03:50:41.32 ID:KDl8qIVMo
男「でも、それでは足りない」
男「そのアピールの方法では、お客さんとなりうる人々の一部の心にしか響かない」
23: ◆2DegdJBwqI[saga]
2015/01/04(日) 03:53:17.11 ID:KDl8qIVMo
男「その矛盾した気持ちがどうにも気がかりで、ここ一週間、
僕はインスピレーションの源となるものを探して、
祖母が住んでいた街、ここにやって来てあちこちをうろついていた」
24: ◆2DegdJBwqI[saga]
2015/01/04(日) 03:57:26.70 ID:KDl8qIVMo
男「力強さ。可愛さ。片方ずつではダメだった」
男「両方なくてはいけなかったんだ。それと美しさも」
25: ◆2DegdJBwqI[saga]
2015/01/04(日) 04:00:31.64 ID:KDl8qIVMo
夏凜(しかし、それはゆっくりこの目で見て、話して、確認して、
吟味すればいい問題だと思った)
夏凜(それに何より、私は勇者部の三好夏凜なのだから、
26: ◆2DegdJBwqI[saga]
2015/01/04(日) 04:03:57.92 ID:KDl8qIVMo
夏凜(彼の中で、私が承諾することは、半ば決定事項として扱われているように見えた)
夏凜(というよりはむしろ、私が承諾してくれないと、
何もかも頓挫するほど困ってしまう、と表現した方がいいかもしれない)
27: ◆2DegdJBwqI[saga]
2015/01/04(日) 04:07:07.13 ID:KDl8qIVMo
夏凜(私の頭の中にあったのは、私の精霊である義輝だった)
夏凜(どうして義輝が唐突に浮かんだのか)
28: ◆2DegdJBwqI[saga]
2015/01/04(日) 04:11:14.82 ID:KDl8qIVMo
夏凜(勇者としての道程において、私がオリジナルと呼べるもの、
これぞ私の実力だ、と胸を張って言えるものは、技能と、精霊だけだった)
夏凜(必然、目で見て、この手で触って感じられるのは、義輝のみだったということになる)
29: ◆2DegdJBwqI[saga]
2015/01/04(日) 04:13:54.11 ID:KDl8qIVMo
男「――なるほど、赤い甲冑を着せる……。いい考えだなぁ!」
夏凜「いいんですか?」
30: ◆2DegdJBwqI[saga]
2015/01/04(日) 04:18:34.77 ID:KDl8qIVMo
夏凜(意見のぶつかり合いと、妥協)
夏凜(そういう経過の果てに、顔は肌色の目は点々、ツインテールをなびかせた、
さながらデフォルメした私のような誰かが、
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