過去ログ - 高垣楓「シンデレラ前夜」
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6:名無しNIPPER[saga sage]
2015/01/12(月) 00:58:04.53 ID:GdVxBNigO

「高垣楓さん、ですね」

「はい、高垣楓です。モデル部門から転属されました」

以下略



7:名無しNIPPER[saga sage]
2015/01/12(月) 00:59:19.65 ID:GdVxBNigO
この人は、私がモデルをやっていたことを知っているのだろうか。笑顔なんて、いくらでも出来る。

ニコッと、いつものファインダーに向ける笑顔を一つ。

これでNGが出ることは今まで一度も無かった。
以下略



8:名無しNIPPER[saga sage]
2015/01/12(月) 01:00:33.79 ID:GdVxBNigO
レッスンと言えば聞こえはいいけれど、これは特訓に近い何かだと思う。

「アイドルの基礎は何より体力!
しっかり走って、しっかり筋力をつけて、自分自身を支える芯を作ること!!」

以下略



9:名無しNIPPER[saga sage]
2015/01/12(月) 01:02:18.58 ID:GdVxBNigO
疲労の色が伺えたのか、レッスンの続いた数か月後、やっとお休みをもらえた。

勿論肝いりのアイドル部門だから、甘ったれた言動・行動は許されない空気があったのは事実。
私もすがる道がそれしかないから、必死についていった。

以下略



10:名無しNIPPER[saga sage]
2015/01/12(月) 01:03:20.10 ID:GdVxBNigO
だるい体を引きずって、346プロまで足を運ぶ。

アイドル部門の扉を開ければあの大男が窮屈そうにパソコンと向き合っている。

電話を受けているようで、受話器も極めて小さく見える。
以下略



11:名無しNIPPER[saga sage]
2015/01/12(月) 01:04:38.01 ID:GdVxBNigO
「どうぞ」コトッ

「ありがとうございます」

「…」
以下略



12:名無しNIPPER[saga sage]
2015/01/12(月) 01:05:36.54 ID:GdVxBNigO
「はい。346プロには、貴女以外にアイドルはいませんから」

「そ、そうですよね…」

「緊張、しますか?」
以下略



13:名無しNIPPER[saga sage]
2015/01/12(月) 01:06:55.60 ID:GdVxBNigO
「だから、今まで積んできたモデルでの経験は、アイドルの世界では0と同じです」

「0ですか…」

「0です。モデルとしてではなく、アイドルとしての高垣楓の、第一歩目です」
以下略



14:名無しNIPPER[saga sage]
2015/01/12(月) 01:08:49.53 ID:GdVxBNigO
…私は結局不安なのだ。

このままのうのうとは生きていけないと分かっていても、そうするしか生きていけない。

そして、崖っぷちに立った時に初めて私は恐怖する。
以下略



15:名無しNIPPER[saga sage]
2015/01/12(月) 01:09:58.80 ID:GdVxBNigO
「…へっ?」

「雑誌で見る貴女の表情が、私には本物には見えませんでした」

「…」
以下略



16:名無しNIPPER[saga sage]
2015/01/12(月) 01:11:25.48 ID:GdVxBNigO
「誰もがそんな魔法を信じているんです。
夢を叶える為に、星に願いをかけることもあります。
私は魔法使いにはなれません。
ですが、次のライブが、高垣さんに魔法をかけてくれるかもしれません」

以下略



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