過去ログ - 八幡「気の向くまま過ごしてた二人だから」雪乃「そうね」
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1:名無しNIPPER[saga]
2015/01/31(土) 19:56:02.59 ID:BhSZj49p0
 三月某日
 総武高校

その教室には二人しかいない。

俺、比企谷八幡と、元奉仕部部長、雪ノ下雪乃。

この教室で、この二人が出会ったことから、全てが始まった。

いろんなことがあって、何度もこの関係は壊れかけた。

それでも俺たちはここまでたどり着き、俺は答えを選び出した。

由比ヶ浜には既に俺がこれからすることを伝えてきたから。あとは実行あるのみ。



――その日は、俺たちの卒業式だった。

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2: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 19:57:00.53 ID:BhSZj49po
 数年後
 とあるアパート

八幡「ただいま」ガチャッ

以下略



3: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 19:57:28.84 ID:BhSZj49po
卒業式の日、俺は雪ノ下雪乃に告白をした。何ヶ月も悩んでようやく出した答えがそれだった。

それから今までずっと、俺は雪乃と付き合っている。

俺が一人暮らしするようになってからは、雪乃がここにいることが多い。所謂半同棲状態である。
以下略



4: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 19:57:59.61 ID:BhSZj49po
雪乃「そう言えば来週――」

八幡「学祭だろ? 行くよ、もちろん」

俺と雪乃の通う大学は別だが、たまにお互いの大学に遊びに行くことがある。
以下略



5: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 19:58:28.42 ID:BhSZj49po
 一週間後

ワーワー

八幡「相変わらずすげぇな、お前んとこ」
以下略



6: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 19:58:54.56 ID:BhSZj49po
八幡「じゃあまだ時間あるし、その辺適当にまわるか」

雪乃「……ええ、そうしましょう」ニコッ

俺と一緒にいる時だけに見せてくれるこの笑顔。これを見るためだけに、ここに来ていると言ってもいい。
以下略



7: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 19:59:23.45 ID:BhSZj49po
知っての通り、雪ノ下雪乃はかなりの美人である。彼氏の俺が言うのもなんだが。

だから、彼女に憧れを抱く者は多い。そういう奴らからの中傷の笑いや声が聞こえるのは当然の話だ。

もしも雪乃の彼氏が葉山であったなら、きっと話は別なのだろうが。
以下略



8: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 19:59:51.63 ID:BhSZj49po
八幡『はっ?』

男『雪ノ下さんには他に男がいるんだよ。お前はただのおもちゃなんだ』

八幡『んなわけねーだろ』
以下略



9: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 20:00:20.42 ID:BhSZj49po
雪乃「どうかしたの?」

ハッと我に返る。いかんいかん、雪乃が一緒なのに何を考えているんだ。

八幡「いや、何並ぶ?」
以下略



10: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 20:00:47.33 ID:BhSZj49po
 卒業式一週間前
 総武高校

八幡『由比ヶ浜』

以下略



11: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 20:01:16.38 ID:BhSZj49po
あの時の彼女の泣き顔が、今でも目に焼きついて離れない。

もしも。

もしも、俺がもっとうまくやっていたら、あんなことにはならなかったのだろうか。
以下略



12: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 20:01:43.87 ID:BhSZj49po
八幡「…………」

雪乃「やはり体調悪いのかしら?」

八幡「いや、昔りんご飴食って腹痛になったのを思い出してよ」
以下略



13: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 20:02:10.26 ID:BhSZj49po
雪乃が劇の準備ということで、俺はその辺を一人でぶらつくことになった。

とりあえず、人の少ない木陰のベンチに腰掛ける。小さな一人用だから友人や恋人と来るリア充どもはやって来ない。ぼっちに優しいな、この学校。

ふと、またあのことが頭にちらつく。
以下略



14: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 20:02:37.46 ID:BhSZj49po
誤解とは言え解は出ている。一度出来上がってしまったイメージを払拭するのが難しいのは、この二十年くらいの人生で実感している。

なら、ならば、どうすればよいのだろう。

雪乃に相談する?
以下略



15: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 20:03:19.71 ID:BhSZj49po
八幡・雪乃「「いただきます」」スッ

基本的に俺たちの間に会話はない。が、それは二人にとって苦痛ではない。

雪乃「……八幡くん」
以下略



16: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 20:03:45.48 ID:BhSZj49po
八幡「どうしたんだよ?」

雪乃「やはりあなたは……」

その声は震えている。しまった。俺の最も恐れていたことが起こってしまったらしい。
以下略



17: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 20:04:14.48 ID:BhSZj49po
八幡「こっちだって長い付き合いだから、お前がどう思ってどう行動するかも多少はわかっているつもりだ」

雪乃「…………」

八幡「だから、言わなかった」
以下略



18: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 20:04:44.22 ID:BhSZj49po
八幡「…………」

八幡「やけに――」

雪乃「?」
以下略



19: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 20:05:10.73 ID:BhSZj49po
八幡「お前がそう言うなら、信じるよ。さ、食おうぜ」

雪乃「……そうね」

雪乃を信じようと思い、彼女との思い出を思い返す。どこを見ても雪ノ下雪乃はいつだってまっすぐで正直だった。
以下略



20: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 20:05:36.83 ID:BhSZj49po
 数週間後

雪乃「……ただいま」ガチャッ

八幡「おう、おかえり。今日は遅かったな」
以下略



21: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2015/01/31(土) 20:06:03.49 ID:BhSZj49po
――

――――

雪乃「……あら、待っててくれたの?」
以下略



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