過去ログ - 藍子「一度目のバレンタイン」
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1:名無しNIPPER[saga]
2015/02/16(月) 11:28:48.01 ID:HRAttITz0

「お疲れ様です、Pさん」

「おう、お疲れ様、藍子」

 私がデビューしてもうすぐ一年。
 去年は無我夢中で走り抜けてきたけど、ようやく落ち着いてきた。

「もう6時ですよ。まだお仕事してたんですか?」

「今度の藍子の単独イベントのだ」

 私も今では単独でそこそこ大きなイベントをできるようになった。
 活動一年以内の新人アイドルとしては成功した方だと思う。

「たぶん変更はないだろうから、先に伝えておくか。会場は500人、3回公演だ。だいたい最初の予定通りだ」

「ありがとうございます。わがままを聞いてもらって……」

「確かに人数は少ないけど、藍子はこういう方向性だから。企画を通すのはそこまで難しくなかったよ」

 今回は、少人数のトーク中心のイベントだ。
 本当はもっと大きな会場でライブをした方がいいれけど、よくこういったイベントをさせてもらっている。

「ファンも大きい会場でやって欲しいけどこの雰囲気を壊したくないってな。毎回アンケートで葛藤が伝わってくるよ」

「じゃあ、たまにはこういうのもいいですよね?」

「たまには、な。その分大きい仕事もしてもらうからな」

「はいっ」


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2:名無しNIPPER[saga]
2015/02/16(月) 11:29:58.00 ID:HRAttITz0

「ところで、藍子はこんな時間にどうしたんだ? 今日は昼過ぎに終わったって言ってただろ?」

「ちひろさんから連絡があったんです。どうせ仕事してるから連れて帰れって。今日は午前中で終わるんじゃなかったんですか?」

以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2015/02/16(月) 11:30:38.89 ID:HRAttITz0

「はい、Pさん。緑茶です」

「ん、ありがとう」

以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2015/02/16(月) 11:31:05.22 ID:HRAttITz0

「よし、と。藍子、終わったぞ」

「あ、早かったですね」

以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2015/02/16(月) 11:31:43.69 ID:HRAttITz0

「それじゃ、出発」

 助手席は私の定位置。初めて車に乗ったとき。まだPさんが自分の車を持ってなくて、事務所の車を使ってたときからずっと。
 この位置で、本当にたくさんの話をした。時間は部屋で話した方が多いけど、車内での会話はいつもとは違う大切な思い出。
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2015/02/16(月) 11:32:24.57 ID:HRAttITz0

 みんなに笑顔を届けるアイドル。それが私の目標で、アイドルを続ける理由。

「今と比べたら最初の方はとにかく必死でしたけど、それでもちゃんと笑顔になってくれる人はいました」

以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2015/02/16(月) 11:32:54.83 ID:HRAttITz0

「よし、着いたぞ」

「ありがとうございました」

以下略



8:名無しNIPPER
2015/02/16(月) 11:33:31.42 ID:5I8h/0p00
あぁ〜^こころがゆるふわするんじゃ〜^


9:名無しNIPPER[saga]
2015/02/16(月) 11:33:59.78 ID:HRAttITz0

 私もいつかはアイドルを引退するときが来るだろう。
 いつ、どんなきっかけでかはわからないけど。
 すぐ訪れることじゃない、とは思う。
 それまで、私を選んでくれて、私に付き合ってくれるこの人を信じて笑顔を届けたい。
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2015/02/16(月) 11:36:10.15 ID:HRAttITz0

以上です。遅刻&短い&甘くない、ですが、読んでいただきありがとうございます。

個人的に担当中の藍子ちゃんとは強い信頼はあっても恋愛までは行かないのが好みかなと。
甘いのは九度目でいつかやれたらと思います。


11:名無しNIPPER[sage]
2015/02/16(月) 11:37:10.33 ID:96+eINsW0
期待


12:名無しNIPPER[sage]
2015/02/26(木) 22:45:04.26 ID:YfWAbIMs0
心があったかくなった。ありがとう


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