過去ログ - 佐々木「一つ、お願いがあるんだ」
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122:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:21:16.76 ID:IwlMUGAtO
「なあ、お前……本当にハルヒか?」
「何言ってんのあんた、大丈夫? あ、やっぱり鍵開いてたわ。ほら、さっさと行くわよ」
123:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:22:28.29 ID:IwlMUGAtO
「あ……いや、その……」
喉が枯れて声が出ない。気づけば足が、恐怖で震えていた。
124:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:25:13.38 ID:IwlMUGAtO
「あたし、これは夢じゃないように思うのよね。夢にしては感覚がしっかりし過ぎてるし。
それにもしあたしが願えば、ずっとこの世界に居られるような、そんな気がする」
125:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:26:05.76 ID:IwlMUGAtO
「なんで? なんで謝るの?」
「出来ないんだ。俺は――」
126:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:27:15.55 ID:IwlMUGAtO
息も絶え絶えに走り続け、校舎から出来る限りの距離をとる。
ハルヒは俺に引っ張られるままに、破壊行動を続ける神人を愉快そうに眺めながら走っていた。
127:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:28:10.95 ID:IwlMUGAtO
ハンマーのような青白い光がハルヒ目がけて振り下ろされる。
気づいたら俺はハルヒを突き飛ばし、神の鉄槌は入れ変わった標的をそのまま捉えていた。
128:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:28:51.63 ID:IwlMUGAtO
「な、なんでお前が、ここに居るんだ」
「あなたの――情報――」
129:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:29:42.85 ID:IwlMUGAtO
薄暗い空を紅の光球が駆け巡り、光の巨人の意識を俺たちから逸らすように陽動している。
神人たちが目標を変更してその重心を上げた瞬間、一斉に赤色光が神人の足元を一直線に攻撃した。
130:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:30:48.83 ID:IwlMUGAtO
「ありがとう、古泉。本当に助かった」
「そう殊勝な態度を取られると困りますね。何も言えなくなってしまうじゃないですか」
131:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:31:16.76 ID:IwlMUGAtO
「あたし何してたんだろう。この変な世界に来てからなんかこう、もやもやして頭が真っ白になって。
学校に入ろうとしたところまでは覚えてるんだけど、なんで校庭に居るのよ」
132:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:31:48.97 ID:IwlMUGAtO
「あたし、キョンのことが好き」
俺が何も言えずにいると、ハルヒの頬に朱が差し込んでいく。
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