過去ログ - 姉「知らないあなた」 百合ver
↓ 1- 覧 板 20
1: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/29(日) 23:38:06.74 ID:arxTXhqGO
エロ 亀更新 短い
姉「ええ、明日は夕方には家に行くから。え? 駅まで来る? いいわよ遠いし。うん。妹は家にいて。じゃ」
携帯を切る。
少し散らかった部屋に視線を移してため息。重い腰を上げて、かごに詰め込んだ衣類を洗濯機へ放り込んでいく。
ごうんごうんと、ドラム缶を叩く音が響いた。部屋のスイッチを消す。やけに肌寒い。昼間の陽気が嘘のよう。
姉は、羽織っていたストールをソファーへひらりと被せた。転がっていた豚の細長い縫いぐるみを抱き上げる。
姉「妹・・・」
SSWiki : ss.vip2ch.com
2: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/29(日) 23:57:23.34 ID:7MxcxqaI0
桜色の豚の瞳としばし見つめ合う。
身体は、火照っていた。
熱?
否。
姉は胸中で首を振る。
3: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/30(月) 00:05:49.34 ID:ayTjSxM50
昼間は簡単に触れることができる。
けれど、陽が落ちるととたんに臆病になる。
触り方一つに、気を遣う。
ばれてしまわないかと。
4: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/30(月) 00:16:12.63 ID:ayTjSxM50
妹『えへへ、楽しみ! 宿題終わらせて待ってるからね。早く来てね』
姉「分かったわ……」
蜜があふれ出す。
5: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/30(月) 00:23:23.89 ID:ayTjSxM50
妹『そう言えば、異動とかなかったの?』
姉「ええ……。どうして」
妹『だって、こっちに帰ってくればずっと一緒にいられるのに』
6: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/30(月) 00:31:33.98 ID:ayTjSxM50
声が出る。
細い、艶めかしい声。
もし、妹に男の男性器がついていたら。
姉は目を閉じる。
後ろから、両腕を引っ張られながら、突いて欲しい。
7: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/30(月) 00:39:29.03 ID:ayTjSxM50
翌日、その日一番早いバスで実家へ帰省した。
バス停から徒歩5分で駅へと到着し、5駅程またいで、よくよく見慣れた道を歩く。
数か月前に戻ってきた時にはなかったお店が立っていたり、
取り壊しになってしまった家があったり。
8: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/30(月) 00:46:08.33 ID:ayTjSxM50
妹「中、入ろう」
手を握られる。
姉「……待って」
9:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 00:48:10.04 ID:Xw0/jPYrO
期待
10: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/30(月) 00:49:47.73 ID:ayTjSxM50
姉「……」
気づかれることはないだろう。
ただ、ずっとこうして私のそばにいて欲しい。
決してそれを伝える日は来ないだろうけれど。
11: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/30(月) 00:50:49.64 ID:ayTjSxM50
眠いのでここまで
続きは気が向いたら書きます
12:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 12:23:45.49 ID:HmA03QNqO
乙
エロもいいな。こっちも期待
おわりだけど続きもあるのか
気長に待ってます
13: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/30(月) 23:09:55.92 ID:ayTjSxM50
2
帰省一日目の夕方。姉は妹と犬の散歩へ出かけた。
田畑に囲まれたあぜ道を通り、お寺の横に差し掛かった所で、
14: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/30(月) 23:34:55.43 ID:ayTjSxM50
妹「お姉ちゃん、ほら、土手に菜の花がたくさん咲いて綺麗」
姉「ほんと……」
人肌のような風が花粉を運ぶ。姉の鼻孔を甘いにおいがくすぐった。
15: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/30(月) 23:41:59.87 ID:ayTjSxM50
妹は犬のリードを持ち替えて、右手で私の腕に自分の腕を絡めた。
妹「これから、お姉ちゃんが結婚したりすれば、もっと会う機会ってなくなっちゃうよね」
姉「当分、ないわよ」
16: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/03/31(火) 00:00:47.54 ID:WOiQKvWb0
今日はここまで
17:名無しNIPPER[sage]
2015/03/31(火) 10:00:54.11 ID:RD5tyghiO
乙乙
18: ◆/BueNLs5lw[saga sage]
2015/03/31(火) 23:22:27.10 ID:WOiQKvWb0
どうしてそんな紛らわしいことを言うのか、と姉は首をひねる。
期待させるようなことを。
妹「お姉ちゃんは、私がお嫁に行ったらいや?」
19: ◆/BueNLs5lw[saga sage]
2015/04/01(水) 23:28:56.53 ID:46LACwvK0
姉もそれにならう。
すんすんと鼻を鳴らし、犬が土を嗅ぐ。
妹「そんなこともないと思うけど……」
20: ◆/BueNLs5lw[saga sage]
2015/04/02(木) 23:10:26.72 ID:x88ABlgU0
姉「仕事し始めたら、そんな悠長なこと言ってられなくなるわよ」
妹「むう」
ふてくされた声。
21: ◆/BueNLs5lw[saga sage]
2015/04/02(木) 23:25:01.75 ID:x88ABlgU0
その日は夜まで、掛け違ったボタンのように姉は妹との隙間を感じていた。
喧嘩をすることは今までも何度かあった。
しかし、それとはまた違う。相手を罵り合うこともなく、和解を求めるでもなく。
落ち着く先はどこか。分からない。姉は妹の部屋の前で、一度深呼吸した。
妹の部屋のドアをノックする。
46Res/26.16 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。