過去ログ - 櫻子「めぐみの雨と、恋で咲く花」
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51:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 17:55:30.72 ID:JxUSEnW0o
「……どうしたの?」
『めぐみ……』
52:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 17:56:00.77 ID:JxUSEnW0o
「どういうこと……? なんでそんなこと言うの?」
『いるかいないか、教えてほしい。私以外に、好きな人ができた?』
「なにそれ……もう私と撫子は、何にも関係ないじゃん……!!」
53:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 17:56:33.48 ID:JxUSEnW0o
「自分から振っておいて、それでも自分以外に好きな人ができるのが許せないの!? 私が撫子以外の人を好きになっちゃ、いけないみたいな言い方!」
『めぐみ、待ってよ……』
54:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 17:57:00.63 ID:JxUSEnW0o
『みんなでお花見した前の日、二人で桜を見に行ったよね……? 櫻子に聞いたけど、あれから何度もあそこに行ったんだよね……?』
「う……」
55:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 17:57:29.53 ID:JxUSEnW0o
あの桜の下で別れた時のこと、私はきっと、撫子以上に覚えてる。
撫子は確かに、何も言っていなかった。何も言わずに、キスをしただけだ。
56:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 17:58:02.57 ID:JxUSEnW0o
誰も何も信じられなくなって、頭がいっぱいで考えることすらもできなくなって、目の奥がぐらついてよろける。
わからない。なにもわからない。
57:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 17:58:39.75 ID:JxUSEnW0o
――――――
――――
――
―
58:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 17:59:23.45 ID:JxUSEnW0o
「………っ…」
はっと目を覚ます。いつの間にか、泣き疲れて眠ってしまっていたようだ。
59:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 17:59:54.21 ID:JxUSEnW0o
「…………」
ずらずらと並ぶ何十件もの着信履歴。その一番上にだけ、音声メッセージが入っていた。
60:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 18:00:47.02 ID:JxUSEnW0o
『あの桜の木の下に……今から行くよ』
『これを聞いたら、どうか来てほしい』
61:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 18:02:23.15 ID:JxUSEnW0o
撫子のいる場所から私のもとまで、どう考えても終電に間に合わないのではないか?
けれど、撫子はいつだって本気だ。
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