過去ログ - 櫻子「めぐみの雨と、恋で咲く花」
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64:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 18:04:45.05 ID:JxUSEnW0o
今までずっと、いないはずの撫子を探していた。人だかりを見れば、そこにいるはずのない撫子の姿を探してしまっていた。街に出れば、撫子と同じような服装をしている人を無意識に目で追いかけてしまっていた。

何度も夢見た、撫子の姿。

目を閉じればいつでも思い描ける。あの日あの時、一面の桃色の中にいた撫子。
以下略



65:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 18:05:15.44 ID:JxUSEnW0o
「……撫子?」

「…………」


以下略



66:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 18:05:42.22 ID:JxUSEnW0o
「来てくれたんだ。本当に」

「……うん」


以下略



67:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 18:06:29.87 ID:JxUSEnW0o
「わ、わたし……」

「…………」


以下略



68:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 18:07:16.80 ID:JxUSEnW0o
「私……好きな人なんか、作ってないよ」

「!」


以下略



69:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 18:08:00.97 ID:JxUSEnW0o
「終わりだなんて思ってない!! 終わらせようなんて思ってない!! 未練なんて言わないでよ……まだ終わってなんかないんだから!!」


「いつだって私は待ってる!! 撫子のためならいつまでだって待てる!!」

以下略



70:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 18:08:39.57 ID:JxUSEnW0o
雨がしとしとと二人を濡らす。夏の夜だが、雨のせいで少し寒くなっていた体に、温かい撫子のぬくもりを求める。

嗚咽にまみれた撫子の顔をあげて、唇を重ねた。

気づけば自分よりも激しく泣いていて、肩で乱れた呼吸をしている小さな口から、絶え絶えと息が漏れてくる。
以下略



71:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 18:09:07.35 ID:JxUSEnW0o
「めぐみねーちゃん」

「…………!」


以下略



72:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 18:09:37.48 ID:JxUSEnW0o
小さな肩を震わせて、それでも楽しそうに種明かしをする無邪気な子供のような笑顔を無理やり作る、その顔は櫻子のものだった。


しかし、

以下略



73:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 18:10:15.76 ID:JxUSEnW0o
「どういうこと……なんで……!?」


「……一生のお願いだって」

以下略



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