過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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28: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/22(水) 02:03:43.49 ID:HEFpIzrTo

 男は怒りを言葉にして口から吐き出す。
 もはや堰さえ無い感情そのままの言葉であったが、まるで義手の女には馬耳東風であった。

「では、タク君、だったかしら?
以下略



29: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/22(水) 02:04:40.19 ID:HEFpIzrTo

 パキパキと義手を鳴らし、男のすぐ隣へと義手の女は向かう。
 そして男の隣で笑いながらぼそりと呟くのだ。

「キミの彼女を殺してからね」
以下略



30: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/22(水) 02:05:29.41 ID:HEFpIzrTo

「約束……したのにぃ!この嘘つき!!!!」

「じゃあね♪」

以下略



31: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/22(水) 02:06:10.38 ID:HEFpIzrTo

「あ……あ……」

 もはや男の目に光はない。
 自分のせいではなかったという安心感と、すでに死んだ彼女への不信感。
以下略



32: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/22(水) 02:06:59.11 ID:HEFpIzrTo

「オラ愛しの彼女だよ!!!

幸せ噛みしめて濃厚なキスして見せろよ!!!

以下略



33: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/22(水) 02:07:54.17 ID:HEFpIzrTo

「はーーーーーーはっはっは……はぁ……はぁ。

あー楽し。仕事の合間にゴミで遊ぶのだけはやめられないわぁ……。

以下略



34: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/22(水) 02:08:46.81 ID:HEFpIzrTo

 事の発端はアーニャは『プロダクション』へと向かう道中に、カースの襲撃に遭遇したことであった。
 ただしそこには別のヒーローが駆け付けた後であり、事態は収束に向かっていた。
 すでにアーニャの出る幕ではなかったので、このまま周囲に被害が出ないように警戒するだけにしようとしていた時のことだ。

以下略



35: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/22(水) 02:09:56.33 ID:HEFpIzrTo

「さすがに、さっき少し、疲れました」

 ここからならば『プロダクション』に向かう道はわかる。
 だがアーニャは戦闘後の疲労感が残っていることと、見覚えのある場所にようやくたどり着いた安心感もあり、しばらくここで休憩することにした。
以下略



36: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/22(水) 02:11:17.53 ID:HEFpIzrTo

 隊長の話では部隊は解散になったと聞いたが、それでも戦闘員の個々の戦力は平均して高いのでどこの戦場でも重宝されるような人材であろう。
 多分存外に世話焼きな隊長に聞けば知っているのだろうけど、今ではアーニャが彼に連絡する手段を持ち合わせていなかった。

「みんなもう少し、穏やかな暮らし、しているといいですね」
以下略



37: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/22(水) 02:12:06.37 ID:HEFpIzrTo

 なんてことをアーニャは考えていると、鼻孔に幽かな違和感を感じる。
 気のせいかとアーニャは潮風を念入りに嗅いでみると、やはり気が付いてしまえば意識的にはっきりとしてくる。

 やはり気のせいではない。その中に混じる明らかに異物の臭い。
以下略



38: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/22(水) 02:13:07.41 ID:HEFpIzrTo

 アーニャはその倉庫の扉に手をかける。
 その重量感のある扉は、さながら地獄の門とさえ感じるがそれでも彼女この場からは引くことはできない。

 もしかしたらこの中は食肉の倉庫であり、それが腐っただけなのかもしれない。
以下略



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