過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/12/08(火) 00:35:36.26 ID:OBJgOl+No
話を戻せば、神の掛けた『封印』は完全なものではなかったのだ。
当然神はそのことを自覚していたし、神自身もこれ以上どうすることもできなかった。
だがこうすることこそが現状出来る最善であり、神にとって無知なる私へのささやかな優しさであったのかもしれない。
神ほどの力の持ち主なら、生まれてくる前に死産にしたり、私の存在そのものに干渉して『なかったこと』にすることもできたかもしれないのに。
以下略
489
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/12/08(火) 00:36:13.77 ID:OBJgOl+No
連れ去られた私は彼らの下で育てられて、兵士として教育された。
でもいくら教育されたとしても、私にとっては耐えがたいものだったのだ。
戦い、傷つき、殺し、殺され、蹂躙し、嬲られるこんな世界。
以下略
490
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/12/08(火) 00:36:55.34 ID:OBJgOl+No
『まだお前はできてなかったのか』
兵士としての教育を拒絶する私のもとに、一人の男が訪ねてきた。
子供である私の身の丈を何倍も超えるような長身に鍛えぬかれた筋肉。
以下略
491
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/12/08(火) 00:37:36.04 ID:OBJgOl+No
『―――、その子犬を殺せ』
言って聞かない子供には、こうした手段が手っ取り早い。
特に、兵士として百人殺せる人間になれと説くよりも、たった一つ『殺す』と言うことを経験させる方がこの場合では手早く、効果的なのだ。
以下略
492
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/12/08(火) 00:38:39.38 ID:OBJgOl+No
私の拒絶の意志をくみ取った男は、ただ一言そう呟く。
このまま暴力を振るわれたり、最悪殺されるものだと思っていた私は思わず拍子抜けする。
だが、当然それで終わらない。いや、もっと最悪があることを私は予想できなかった。
以下略
493
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/12/08(火) 00:39:23.24 ID:OBJgOl+No
脳に酸素が行き渡らなくなり、意識を手放したくなる。
だがそれは許されず、自らの支配を離れた両腕も決して止まらない。
以下略
494
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/12/08(火) 00:40:14.31 ID:OBJgOl+No
幼い心はあまりに脆い。私の心は子犬と死と共に砕かれた。
『ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ』
以下略
495
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/12/08(火) 00:41:02.86 ID:OBJgOl+No
***
以下略
496
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/12/08(火) 00:41:41.75 ID:OBJgOl+No
窓の外に目を向けていた男は振り返り、じっとアナスタシアと呼ばれた少女の方を見る。
逆光によって男の表情はアーニャにはうかがい知ることはできないが、逆にそれが自らの過ちを糾弾してくるような表情をしていると想像を掻きたてる。
「ムニェージャーリ……ごめんなさい」
以下略
497
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/12/08(火) 00:42:48.81 ID:OBJgOl+No
だがそんなことは今考える必要はない。
今重要なのは、そう言ったものではなくこの事実なのだ。
アーニャが、能力の舵を取りきれず破壊活動を行ったことである。
以下略
498
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/12/08(火) 00:43:48.27 ID:OBJgOl+No
「だが事実は事実。
たとえ公には君は何もしていないとしても、謎の女のせいで暴走したとしても、あれを引き起こしたのは君だ。
以下略
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