過去ログ - モバP「桃華が……倒れた?」
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10: ◆sXMLNpttdw[saga]
2015/04/09(木) 00:07:14.26 ID:L/XPeEV/0

 そこには、棚がありました。
 でも本棚ではありません。棚です。ショーケース、というのが的確でしょうか。宝石店にあるようなたぐいのものです。
 しかし、よくわからないのがその中身。
 
以下略



11: ◆sXMLNpttdw[saga]
2015/04/09(木) 00:08:11.02 ID:L/XPeEV/0

 ちょっと待ってね、と彼がカードのようなものを取り出します。
 先ほどもらった貸し出しカードに似ていますが、彼の持っているものは黒い色をしています。
 それを読み取り機のようなものの上に近づけると、ピッと音がしてショーケースの蓋が開きました。
 
以下略



12: ◆sXMLNpttdw[saga]
2015/04/09(木) 00:09:22.60 ID:L/XPeEV/0
Memory - サッカーボール

 女の子がいます。
 背の高さはわたしの腰よりちょっと高いくらいの小さな子です。小学校に入ったばかり、といったくらいの歳でしょうか。
 その女の子の前には柵がありました。わたしの背丈よりも高さがあって、柵の先が槍状になっています。
以下略



13: ◆sXMLNpttdw[saga]
2015/04/09(木) 00:11:27.94 ID:L/XPeEV/0

 ……ちょっと、悲しい風景です。
 それなら、わたしがなんとかしましょうか。
 
 ――ねえ、あの子たちと一緒に遊びたいの?
以下略



14: ◆sXMLNpttdw[saga]
2015/04/09(木) 00:13:00.90 ID:L/XPeEV/0

 「いいの」
 「きっと、ゆるしてもらえないから」
 
 許してもらえない?
以下略



15: ◆sXMLNpttdw[saga]
2015/04/09(木) 00:16:45.91 ID:L/XPeEV/0

 「ああいうことをすると、おかあさまやおとうさまが、いやがります」
 「だから、がまんします」
 そう言って、うつむいてしまいました。
 
以下略



16: ◆sXMLNpttdw[saga]
2015/04/09(木) 00:19:14.74 ID:L/XPeEV/0

 「あ」
 
 男の子の蹴ったボールが、空高く放物線を描いて、こちらに飛んできます。
 
以下略



17: ◆sXMLNpttdw[saga]
2015/04/09(木) 00:20:26.30 ID:L/XPeEV/0

 「……大丈夫。一回くらいなら、バレないよ」
 
 そう、口にしていました。
 
以下略



18: ◆sXMLNpttdw[saga]
2015/04/09(木) 00:21:16.34 ID:L/XPeEV/0
プロローグ - 2

 眠りから覚めるように、意識が戻ってきます。
 ぼんやりとした視界。
 黄色く光り、ときおり明滅する白熱灯の明かり。
以下略



19: ◆sXMLNpttdw[saga]
2015/04/09(木) 00:22:18.43 ID:L/XPeEV/0

 ――読む。
 ボールに触れる前にも聞いたその言葉に、はっとします。
 
 (……これが読むということ?)
以下略



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