878: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/15(日) 23:58:02.43 ID:dxIhcDNDO
「なによ、保護者気取り?」
気遣いすらも疎ましい。僅かな苛立ちがそのまま刺々しい言葉になる。助けておいて貰って、こんな事しか言えない自分に嫌悪感が湧いてきた。
879: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/15(日) 23:59:12.02 ID:dxIhcDNDO
「そ、そう……」
「僕も最近は寝つきが悪い。……嫌な夢ばかり見る」
880: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/16(月) 00:01:46.36 ID:X7IsvjhDO
「……最悪よ。ばか」
この男はどうしてこうなのだろうか。大抵の事はそつなくこなすくせに、対人関係の事となると途端に不器用になる。
881: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/16(月) 00:02:49.69 ID:X7IsvjhDO
がばっと立ち上がると、ライの姿勢がカレンの下半身に向かった。
「汚れを放置していていいのか。股間部がべったりだぞ」
882: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/16(月) 00:04:14.76 ID:X7IsvjhDO
「ただの慣れの問題よ。あなただって時間が経てば同じように出来るわ」
「だが、それまではこうして迷惑をかけてしまう」
883: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/16(月) 00:05:09.32 ID:X7IsvjhDO
「……また機嫌が悪くなったな」
「あなたの勘違いよ」
884: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/16(月) 00:06:37.69 ID:X7IsvjhDO
「なんでもだ」
二度ほど即答が返ってくる。あまりにあっさりとしているので、カレンは変な不安に襲われた。
885: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/16(月) 00:07:29.82 ID:X7IsvjhDO
「……ううん。今はいい」
「そうか」
886: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/16(月) 00:08:55.95 ID:X7IsvjhDO
彼の思考回路がよく分からない。自信満々の時は特にだ。カレンはライの先を歩きながら、背後の少年に言った。たどたどしいが、精一杯の誠意を込めて。
「その……ありがとね。さっきは助けてくれて」
887:名無しNIPPER[saga]
2015/11/16(月) 00:09:57.49 ID:X7IsvjhDO
今回はこの辺で。ここまで読んで頂いた方、ありがとうございました。
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