過去ログ - ヘル・オン・レッスン
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38: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:31:04.09 ID:wXx8W5xM0

慌てて落ちないようにカバンに潜り込んだぷちヒトミの行動に、アヤメは怖がらせたのかと勘違いして急いで謝った。
「す、スミマセン! 怒ったわけではないんです……」

「え……? あ、気にしてないよ! 今のは驚いてカバンから落ちそうになっただけで……でも、珍しいね、アヤメ=サンが
以下略



39: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:33:10.82 ID:wXx8W5xM0

……それから6時間後。「……頑張れ! 頑張れ!」もはや補給のためのスシとスタミナドリンクも底を尽き、太陽も
完全に沈んで夜になっていたが、それでもまだアヤメは走り続けていた。「ハァーッ……ハァーッ……」

最後に休息したのは何時間前か? スシを補給したのは? そもそもなぜ走っているのか? ただ全力で走るだけの
以下略



40: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:34:42.94 ID:wXx8W5xM0

それらの動作は容赦なくアヤメの心臓に負荷を与え、ただ全力で走るだけ以上に彼女の体力を削った。だがもう立ち止まって
休むことは出来ない。なぜなら途中で何度かどうしても直進することの出来ない場所があり、そこを迂回するために無駄な
時間を使ったため、残り猶予は後僅かなのだ!

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41: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:36:23.07 ID:wXx8W5xM0

心配するぷちヒトミになんとか頷いて返事をしたアヤメであったが、今の動作は容赦なくアヤメの余力を削り取っていた。
(((痛い……足が……身体中が……)))歪む視界。

眼前のビル群に生えた「計画返済」「天国はここ」「実際タノシイ」「サウザンドリバー」「恐怖を忘れよう」などの
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42: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:38:08.19 ID:wXx8W5xM0

しかしその度に背中のぷちヒトミの声がアヤメの意識を呼び戻す!そうだ止まっている暇など無い!アヤメはぷちヒトミの
声に反応するように気力とカラテを全身に注ぎ込み、次のビルの屋上へと渡る!

「……ハァーッ……ハァーッ……!」「……どっちのタイマーもあと30秒を切った! 正念場だよ!」小型UNIX端末を
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43: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:39:27.93 ID:wXx8W5xM0

(((残り10秒前……! 9……8……!)))「……ハァーッ……! ……ハァーッ……!」小型UNIX端末の画面のカウントを
心のなかで数えるぷちヒトミ! アヤメもまたビルの屋上を、残り少ないカラテを振り絞って疾走する!ハヤイ!

(((4……3……2……1……!)))「ココダーッ!」下のタイマーのカウントが「00:00:00」になった瞬間表示された
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44: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:42:00.57 ID:wXx8W5xM0

「……あ、あれ? アヤメ=サンが見える。アタシいつカバンから出たっけ?」「……ヒト……ミ……サ……ン!」そこに
いたのは元の身体に戻ったニワ・ヒトミ! アヤメは嬉しさのあまりまともに呼吸も出来ない状態ながら彼女の名前を呼ぶ!

しかしここで恐ろしい事実に二人は気付く。「アタシ元に戻った!? ヤッター……って待ってその前に落ちてるーッ!?」
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45: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:43:27.11 ID:wXx8W5xM0

ここは20階建てのビルの屋上付近。そんなところから地面に落下してしまったらウケミも取れないヒトミはゴアめいた死体に
なってしまうことは確実! それを防ぐため、アヤメは限界を超えたカラテを全身に注ぎ込む! (((間に合えぇええ!!)))

跳躍先のビルの壁に着地したアヤメは、そこから反対側、ヒトミが落下してきているところへ向かって再跳躍! それまでの
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46: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:44:47.16 ID:wXx8W5xM0

「アイエエエエ!」「……まだだッ!」壁で勢いを殺せなかったアヤメは、ブンシン・ジツを発動し実体のあるブンシンに
自分を蹴ってもらい、その衝撃で再び反対側のビルの壁へと進む! この時点で残り10メートル!

「アイエエエエ!」「イヤーッ!」今度はカラテが疲労を上回ったアヤメは、飛び込んだ壁に見事に着地! タツジン!
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47: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:46:00.18 ID:wXx8W5xM0

「死んじゃ……死んじゃやだよーッ!」抱きかかえられていたヒトミは起き上がると、泣きそうな顔でアヤメを揺さぶる。
「……ゲホ……だい……スゥーッ……じょう……ハァーッ……ぶ……」そんな彼女に、深呼吸を行いながらなんとか
無事であることをアヤメは伝える。

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48: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:47:29.00 ID:wXx8W5xM0

(((真実を話した所で絶対に信じてもらえないだろうし……かと言ってなんでもないで済ますには地面の亀裂が問題だし……
どうしよう……!))) そんな時である! 上空を飛んでいたマグロ・ツェッペリンの一機がアヤメとヒトミのいる場所に
向けてライトを照射したのは!

以下略



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