過去ログ - 一目惚れ (オリジナル百合)
1- 20
1:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 01:22:59.53 ID:ocNNywHg0
百合
めちゃくちゃ短い






唐突に映画を見たくなった。


ほのぼの系が見たい。
思い立ったが吉日で、
あたしはスマホを取り出して、
今日の上映スケジュールを素早く調べた。

姉妹の物語のやつがあった。
なんかTVとか雑誌とか、学校の友達の間で、話題になっているやつ。
ただ、今の時間だと夜のしかない。
確か、18歳以上は保護者同伴じゃないとダメだった気がする。
というか、なんでほのぼの系なのに、こんな夜遅くにするんだろう。
どうでもいいけど。

映画館は近所の大型モールの中にあって、
外側に設置された階段で二階へ上がるとすぐに映画館に通じていた。
ただ、問題は家からモールまで一体どうやって行くか、ということだ。

「……とりあえず、お風呂入って、靴を部屋に持っていって、もう寝たと見せかけて……窓から屋根づたいに行く」

あたしは一連の計画を頭の中でシミュレートする。
完璧な計画だ。
初めてやるが、完璧な計画だ。

「よし……お母さーん! お風呂入ってくるからー!」

あたしはわざとらしさが出ないように、
そう言ってお風呂場へ向かった。

SSWiki : ss.vip2ch.com



2:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 01:28:05.42 ID:ocNNywHg0
お風呂から出て、髪を乾かして、

「もう寝るねー」

と言って、玄関に向かう。
以下略



3:名無しNIPPER[sage]
2015/06/22(月) 01:33:51.17 ID:lge6mFtOO
屑百合豚はよしね


4:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 01:34:26.16 ID:ocNNywHg0
部屋に戻るや否や、布団の中に抱き枕を入れて、
夜目に見るとそこであたしが寝ているようにカモフラージュする。

「行ける……行けるで」

以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 01:45:33.18 ID:ocNNywHg0
なんとか、屋根の端までたどり着き、
下にあるブロック塀を見下ろした。
あそこに足をかけて、庭に着地するだけだ。
距離にして、3m程。
いや、めちゃくちゃ怖い。
以下略



6:名無しNIPPER[sage]
2015/06/22(月) 01:49:57.34 ID:mr6D+uxpO
はよ


7:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 01:54:05.50 ID:ocNNywHg0
なんとか予定した高さまでたどり着き、ぱっと手を離した。
だん! と予想より大きな音が家の外に響く。

「やばっ……」

以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 02:02:25.30 ID:ocNNywHg0
ポップコーンとか、メロンソーダとか、
深夜にも関わらず欲しくなったけれど、
そこは我慢して半券をスタッフに渡した。

「お嬢さん、親御さんは?」
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 02:07:50.68 ID:ocNNywHg0
あたしは、自分がバカだったことを思い出しながら、
スタッフに愛想を振りまくのを止める。

「ちょっと、話を――」

以下略



10:名無しNIPPER[sage]
2015/06/22(月) 02:14:51.64 ID:mr6D+uxpO
なるほど


11:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 02:17:34.87 ID:ocNNywHg0
「あ、ありがとうございます」

スクリーン5番に入り、席へ着く前に彼女にお礼を伝えた。
彼女が振り返る。
背の高い人だ。
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 02:25:16.13 ID:ocNNywHg0
宣伝がちょうど終わった。

「いそご?」

彼女が少し、早歩きで上へ登っていく。
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 02:35:08.37 ID:ocNNywHg0
エッチの後の、いわゆる事後シーンが出てきて、
あたしは親とそういうのを見る時のような羞恥というか、
焦りのようなものを感じていた。
こっそり横目で彼女を見た。
うん、動じてない。
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 02:43:29.23 ID:ocNNywHg0
え、今の映画泣く所そんなにあったっけ。
自分があんまり感情移入できなかったのだろうか。
あたしは先ほどのお礼をもう一度伝えたいと思ったのだが、
その人が俯いて、顔を両手で覆って嗚咽を漏らしていたので、
先に帰ることにした。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 02:52:32.52 ID:ocNNywHg0
それに、今日限りの出会いの人だし。
でも彼女はまだ泣いていた。
なんでそんなに泣くのか。
もう、早く泣き止んで欲しい。
自分にはどうすることもできないけど。
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 02:59:04.94 ID:ocNNywHg0
それから、漸く、彼女も気が付いたようで、

「あ、ごめんね……一緒に帰らないとだよね」

少し抜けた台詞を呟いた。
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 03:06:47.63 ID:ocNNywHg0
映画館の階段を下りながら、
先ほどと違ってなんだか頼りがいのなくなった彼女を見る。
目が合う。

「す、すいません」
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2015/06/22(月) 03:07:40.26 ID:ocNNywHg0
眠いのでねます


19:名無しNIPPER[sage]
2015/06/22(月) 03:20:10.24 ID:mr6D+uxpO
ファ!?


20:名無しNIPPER[sage]
2015/06/22(月) 07:38:42.66 ID:YenoVXpjO
はやく


21:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/22(月) 13:21:56.84 ID:tUg/RWkw0
百合死ね先輩が来てるから良作になるな
はやく続き読みたい


59Res/43.70 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice