過去ログ - 奉仕部の三人は居場所について考える
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233:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:50:53.09 ID:zVr0z0Ijo
「そうですか……。めぐり先輩の思い出とか、そりゃ重いわけですよ。俺なんかには特に」

「比企谷くんもこれから自分の箱に増やしていくんだよ?」

「スカスカじゃないといいですけどね」
以下略



234:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:53:18.52 ID:zVr0z0Ijo
手を後ろで組んで俯き加減にしている仕草のまま放たれる台詞に、心臓が一度だけ強く跳ねる。

「……な、なんですか」

「ありがとう」
以下略



235:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:54:40.24 ID:zVr0z0Ijo
「俺はそんな……。決めたのはあいつらですよ」

入ると決意をしたのはあの二人だ。その理由はそれぞれ違っていたかもしれないが、彼女たちは確かな意思と目的を持ってそう決めたはずだ。

俺はそこに自身の願望を無理矢理重ね、強引に居場所を作ろうとしたに過ぎない。
以下略



236:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:55:46.43 ID:zVr0z0Ijo
「実はね、期待してたんだ、こういうの。雪ノ下さんが生徒会長でさ、由比ヶ浜さんもいて……。それで、比企谷くんが庶務でっ」

「めぐり先輩の期待でも俺は庶務なんですね……。間違いじゃないんですけど」

可笑しそうに笑ってからめぐり先輩は続けた。
以下略



237:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:57:10.23 ID:zVr0z0Ijo
もしそうなっていたら俺は、俺たちは新たな関係を築くことができていただろうかと考えかけたが、首を振って打ち切る。

やめよう。そんな仮定に意味はない。俺はもう選んでしまったのだから。そしてこれはやり直しすら認められないものだ。

めぐり先輩を正面から見据えて話す。
以下略



238:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:58:25.22 ID:zVr0z0Ijo
意図せず結果的に人を助けることになった行為、人のためになった行為に対し、感謝をされるというのは落ち着かない気分になる。事故のときの由比ヶ浜に関してもそうだった。

だが結果的に助けられることになった側からみれば、そこに助ける意図や意思があろうとなかろうと、そんなことはどうだっていいのだとめぐり先輩は言っている。

人の気持ちにはいろいろあるが、純粋なそれはもっと単純で簡単なものだと。
以下略



239:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 12:59:15.14 ID:zVr0z0Ijo
難しく考えずにぐっと飲み込んで、相手の思いを受け入れる。

……それが簡単にできてたら、こんなに捻くれてもねぇし、拗れてもねぇな。

でも今だけは、飲み込んでおこう。去り行くめぐり先輩のために。
以下略



240:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/18(土) 13:00:31.78 ID:zVr0z0Ijo
ここまで
もうしばらく八幡のターン

またそのうち、次の投下は割と近いかも


241:名無しNIPPER[sage]
2015/07/18(土) 13:01:17.19 ID:u19JmhyXo
乙です
今回も素晴らしい


242:名無しNIPPER[sage]
2015/07/18(土) 13:01:39.34 ID:U0qAAORQo



243:名無しNIPPER[sage]
2015/07/18(土) 20:25:38.29 ID:Czdd5oFlo
面白い


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