過去ログ - 【安達としまむら SS】誰かさんと思い出になる日
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1: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 18:52:53.20 ID:8OVilpDLO

しまむら: サボり女子高生その1。栗色に髪を染めている。ちょっと天然気味な女の子。化粧も安達より時間をかけているが、安達の方が美人だと思っている。


安達: サボり女子高生その2。ほっそりした体型で、出っ張りが少ない。最近、よからぬ想いを巡らせるようになってしまい苦悶中。



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2: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 18:54:32.39 ID:8OVilpDLO



私の本心をしまむらに気づかれてしまったら、私たちの関係は終わってしまう。のだろうか……

以下略



3: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 18:55:19.86 ID:8OVilpDLO

明日はちょうど一年前に私がしまむらと知り合った日なのだが、
そういうことを改めて告げるというのは変なことだろうか。

考えてすぐ、それはきっと変なんだろうなという結論に至る。
以下略



4: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 18:55:58.92 ID:8OVilpDLO


けれど私にとって、しまむらと出会えた日はかけがえなく特別で、
自分の誕生日よりも大事な記念日のようにさえ思っている。

以下略



5: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 18:56:42.23 ID:8OVilpDLO

そのためにはどうすればいいのか。
思い悩んだ末に私は、しまむらにメールを送ることを決めた。

メールの文章で何気なく明日のことを仄めかしてみようと試みる。
以下略



6: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 18:57:28.96 ID:8OVilpDLO

あとはこれをしまむらに送るだけ、送る……だけなのだが。


「………………………」
以下略



7: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 18:59:51.23 ID:8OVilpDLO

メールが無事送信され、しまむらの元に届いたことが画面越しに知らされる。


「……はぁ……ああ」
以下略



8: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 19:00:36.44 ID:8OVilpDLO

そんな私の独りよがりな気苦労も虚しく、

『降参、答えを教えてたもれ』

以下略



9: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 19:01:12.34 ID:8OVilpDLO

今の私は、昔に比べて随分とワガママになってしまったような気がする。

人の欲には際限がないとはよく言ったもので、
日に日にしまむらに求めるものが多くなっていく。
以下略



10: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 19:02:27.19 ID:8OVilpDLO



『問題です。明日は何の日でしょうか?』
という、珍しく届いた安達からのメールを眺めながら、わたしは首をかしげた。
以下略



11: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 19:04:20.28 ID:8OVilpDLO

閑話休題。と心の中でつぶやいて安達のメールへと意識を戻す。

文章を眺めて、どういう意味なのだろうかと繰り返しそれを頭の中で反芻する。

以下略



12: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 19:04:53.90 ID:8OVilpDLO

明日が何の日かなんて分からない。

少なくとも安達からそう訊かれたときに、答えるべき材料をわたしは持っていなかった。

以下略



13: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 19:05:41.48 ID:8OVilpDLO

なんとなく戦々恐々としてしまったが、そのあと返ってきたメールの内容は、
『答えはCMのあとで』
というものだった。

以下略



14: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 19:07:36.83 ID:8OVilpDLO

寝苦しい夜が明けた。


昨日にとっての明日、さしあたっての今日が何なのかは分からないまま、わたしは学校に着いてしまった。
以下略



15: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 19:09:04.47 ID:8OVilpDLO

口元はモゴモゴしたまま目線は伏せがちだけど、こちらの方をチラチラと盗み見ている。


こういうときの安達は、まるで小さい子供のようだと感じる。
以下略



16: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 19:09:41.77 ID:8OVilpDLO

答えはさっぱり浮かばなくても、一日は否応なく過ぎていく。

このまま今日が終わってしまったほうが、きっと双方楽になれるだろうと少しだけ思った。

以下略



17: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 19:10:51.37 ID:8OVilpDLO

自業自得とはいえ、叱られていい気分になるわけはない。


ため息をつきながら机の上に突っ伏す。
以下略



18: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 19:11:33.22 ID:8OVilpDLO

「…………………」

と、そこまで考えておいて、一年という単語に妙な引っ掛かりを覚えた。

以下略



19: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 19:13:22.21 ID:8OVilpDLO

昼休みになると、すぐに安達はわたしのところにやって来る。
わたしと一緒にお昼ご飯を食べるためだ。

他の誰にも譲らない、そんな気配に満ち溢れていて、まるでわたしのことを監視せんとするかのような勢いがある。
以下略



20: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 19:14:39.45 ID:8OVilpDLO

昼時といえば一日の内で一番太陽が高い位置にあって、つまりは一日の内で最も暑い時間帯である。


そんな時に、どうしてわたしは体育館なんかに向かっているんだろう。
以下略



21: ◆HFIoP6CH8U[saga]
2015/07/03(金) 19:15:39.25 ID:8OVilpDLO


直接焼いてくる陽の光と、地面からの照り返しに耐えながら、何とか体育館に辿り着く。

目の前には体育館の二階へと続く階段がある。
以下略



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