11:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:42:23.65 ID:dTPiuG0Wo
  
 「ひと雨来そうね」 
  
  ふと、そんな言葉が口をついた。 
  匂いがしたのだ。 
12:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:42:58.68 ID:dTPiuG0Wo
  
 「そう長くは降らないと思う」 
  
 「夕立みたいだから、それはそうかもしれないけれど」 
  
13:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:43:55.83 ID:dTPiuG0Wo
  
  
  ◆ 
  
  
14:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:44:42.65 ID:dTPiuG0Wo
  
 「……そんなに気を遣わなくても。部屋を汚さない程度に拭ければ私はそれで」 
  
 「ダメよ。風邪引いちゃうでしょ」 
  
15:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:46:04.51 ID:dTPiuG0Wo
  
  何回か咳払いをして、ちゃんと声が出せそうなことを確認して。 
  そっと、呼び掛けた。 
   
 「入っていい?」 
16:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:47:00.91 ID:dTPiuG0Wo
  
 「ふーん。それマミの服?」 
  
 「ええ。借りた……というか、半ば強引に借りさせられたというか」 
  
17:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:48:27.35 ID:dTPiuG0Wo
  
 「おおかたアンタが来たのも、アイツのお節介の一環だろ」 
  
 「私が勝手に来ただけよ」 
  
18:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:49:08.16 ID:dTPiuG0Wo
  
  部屋の中心に居る彼女とドアを塞ぐように座る私。 
  それなりの距離はあるが、彼女の表情はよく見える。 
  
  どう話をしたものだろう。 
19:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:50:12.11 ID:dTPiuG0Wo
  
 「驚かないんだな」 
  
 「ええ」 
  
20:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:50:52.63 ID:dTPiuG0Wo
  
 「マミの奴にはそういや話してなかったな」 
  
  思い出したように、そう言う彼女。 
  どうして、と聞き返した。 
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