過去ログ - 盗賊「コインの表と裏」
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67: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/20(月) 02:32:15.02 ID:IVe03aaio

曰く、魔王は瘴気を吸い上げ魔力を高める。
魔族は瘴気なしでは生きられない。瘴気とは魔力濃度が高まる程、発生しやすくなる。

故に聖職者などの浄化なしでは魔力は危険性の高い物質―――故に、魔王は魔力を統べる瘴気の王。
以下略



68: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/20(月) 02:32:45.91 ID:IVe03aaio

魔王「我の弱点に気づいたのは褒めてやろう。最も、貴様のその陳腐な武器では致命にはなり得ぬがな……」

盗賊「あ、ああああ、あああああああ!」

以下略



69: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/20(月) 02:33:12.64 ID:IVe03aaio

魔王「鼠よ、身の丈に合わぬ志を抱いた者よ。中々に我を楽しませたぞ―――貴様が、一番優れた道化だったのかもしれんな」

ゆるやかに、盗賊の眼前にもう片方の魔王の手が迫る。

以下略



70: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/20(月) 02:34:01.65 ID:IVe03aaio

燃える。爛れる。痺れる。熱い。熱い。熱い。
右目が失くなった。吹き飛ばされ、壁に叩きつけられ身体中の骨がバラバラになりそうだった。
それ以上に右目の喪失感と、激痛が盗賊の意識を引き千切ろうとしていた。

以下略



71: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/20(月) 02:34:29.50 ID:IVe03aaio

盗賊「だ、だから……俺は捨て置け! 勇者と、魔王を……討ってくれ!」

僧侶「………で、でも」

以下略



72: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/20(月) 02:34:56.26 ID:IVe03aaio

魔王「―――――ちっ、猪口才」

勇者「はああああああ!」

以下略



73: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/20(月) 02:35:26.84 ID:IVe03aaio

魔王「はあ、はあ……く、くくく、くっくっく! やるではないか塵どもめが」

三人から間合いを取り、魔王は傷ついた身体を撫でる。
これ程までに追い詰められたのは久方ぶりだと、そんな表情を浮かべていた。
以下略



74: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/20(月) 02:36:00.01 ID:IVe03aaio

魔王「うむ、滑稽だったぞ。勇者……貴様、正しく節操の無い男だ」
「まるで肉欲の塊。くっく! それに溺れる聖職者と、我が魔族の恥さらし!」

勇者「黙れ! この期に及んで、そんな言葉で僕たちを誑かすか!」
以下略



75: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/20(月) 02:36:32.45 ID:IVe03aaio

魔王「おお、勇者よ。人のモノを取り上げるのは快感であったか?」

勇者「くっ……」

以下略



76: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/20(月) 02:36:59.24 ID:IVe03aaio

盗賊(………ちっ、此処までか)

――――だが、どうして。

以下略



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