過去ログ - 渋谷凛「私は――負けたくない」
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192: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:39:47.21 ID:s8phhYh5O

「この人たちが、これから君たちの面倒を看てくれることになる」

社長がまず自らの隣に並んだ女性を掌で指すと、その二人はぺこりとお辞儀をした。

以下略



193: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:40:18.26 ID:s8phhYh5O
一歩前に出た明がハキハキとした口調で自己紹介する。

「はじめまして、私があなた方をレッスンさせて貰います、担当トレーナーの青木明です!」

そして面影にやや幼さのある女の子――写真として残る現役時代の麗によく似た慶もまた一歩前へ出て
以下略



194: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:41:00.85 ID:s8phhYh5O
社長は、うんうん、と頷きながら、

「麗は教室を主宰しているから、時期がくるまではこちらを付きっ切りで看て貰うことが出来ないんだ。
 だから、現時点での専属トレーナーは、この二人にお願いすることとなる」

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195: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:41:28.00 ID:s8phhYh5O
その様子を見た明は

「そんなに身体も心もカタくならないで。大丈夫、姉ほどきつくしないですから!」

と笑う。
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196: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:42:38.72 ID:s8phhYh5O
凛たち三人がそれぞれ深く礼をすると、社長が明・慶姉妹の後ろに立つ者たちの紹介に移った。

「そしてこっちの男性諸君が、P君、銅―あかがね―君、鏷―あらがね―君だ」

名前を呼ばれた男三人は、それぞれ会釈をする。
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197: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:43:05.62 ID:s8phhYh5O
幾分妙な空気の中、驚きを隠し切れない声が響いた。

「あ、あぁ〜〜っ!?」

未央が、鏷と呼ばれたスキンヘッドの男を指差して、口をあんぐり開けていた。
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198: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:43:31.93 ID:s8phhYh5O
「え、未央、この人いったい誰……?」

凛が声のトーンをやや落として耳打ちするように問うと、

「いや〜、私がオーディションを受けた日に、走っててぶつかりそうになったんだよね」
以下略



199: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:44:13.02 ID:s8phhYh5O
その隣では、卯月が大きな体格の銅を見て、

「あれっ? あなたはこないだの……」

「あら、やっぱりあの日のコ? いやーあの刻は携帯の電池切れちゃってたから助かったわ〜。アリガトね」
以下略



200: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:45:22.04 ID:s8phhYh5O
「あ、私たちのこと、社長が直々にプロデュースするわけではないんですね」

「経営者ともなるとやらねばならないことが増えてしまってね。私としては前線に立っていたいとは思うのだが」

凛の、やや驚きを込めた呟きに、社長は複雑そうな表情をして目尻を下げた。
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201: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:46:11.59 ID:s8phhYh5O
Pはそれを横目で見送ってから、凛の前まで歩み寄る。

「どうやら俺が君のプロデュースを担当するようだ。初めての経験だが、二人力を合わせていこう。宜しくな」

先日渋谷で会った刻とは違う、爽やかに着飾ろうとする云い様に、凛はやや呆れた様子。
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202: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:46:44.29 ID:s8phhYh5O
Pは、ここで初めて、目の前の美しい少女の名を知ることとなった。

「私は渋谷凛。今日からよろしくね」

それは、変に愛嬌を振りまくこともなく、気取ることもない、端麗―クール―な名乗り。
以下略



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