4:名無しNIPPER[saga]
2015/08/27(木) 14:41:00.83 ID:znDtRmkj0
「その装置を使った後はちゃんと帰ってこれるのでしょうか」
「勿論だとも。実際私も何度か別の世界を体験してみたが、こうして無事に帰ってきている。それに、念のため装置の設定で一ヶ月後には強制的に帰還するようにしておこう」
その後、エフ博士は自分がどんな世界に行ってどんな体験をしたのかを面白おかしく男に話し、それを羨ましがった男もとうとうその装置を使ってみる覚悟を決めた。
5:名無しNIPPER[saga]
2015/08/27(木) 14:46:14.40 ID:znDtRmkj0
(あれはやはり夢だったのだろうか)
首を傾げながら体を起こすと、自分の隣に誰か女性が眠っているのに気が付いた。
「あ! だ、誰だ?」
6:名無しNIPPER[sage]
2015/08/27(木) 14:50:41.26 ID:PiPYUWBCO
期待
7:名無しNIPPER[saga]
2015/08/27(木) 14:54:59.62 ID:znDtRmkj0
それからの日々は、まさに夢のようなものだった。
その世界での男は若くして事業に成功した青年実業家で、既に一生遊んで暮らせるほどの財産を持っていた。
男は一ヶ月という限られた時間の中でその金を好き放題使い、飽きることなく遊び尽くした。
「一ヶ月はあっという間だったな……」
8:名無しNIPPER[saga]
2015/08/27(木) 15:02:07.46 ID:znDtRmkj0
「どうやら無事帰還したようだな」
「ああ、エフ博士……」
夢のような世界の余韻を引きずっていた男はどこか夢見心地で博士に答えた。
9:名無しNIPPER[saga]
2015/08/27(木) 15:08:59.18 ID:znDtRmkj0
「どうやら仮説の通り、帰還には失敗したようだな」
エフ博士は装置の前でひとりごちた。
一ヶ月はとうに過ぎたが、未だに旅立った男は帰ってこない。
10:名無しNIPPER[saga]
2015/08/27(木) 15:09:57.87 ID:znDtRmkj0
おわり
11:名無しNIPPER[sage]
2015/08/27(木) 15:14:24.41 ID:LhFgl54go
乙
12:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/27(木) 15:18:20.85 ID:NEjmAguZo
乙
実に星新一らしい話だった
13:名無しNIPPER[sage]
2015/08/27(木) 15:30:26.25 ID:3bvB+lzKO
乙
いかにもそれっぽい雰囲気で良かった
14:名無しNIPPER[sage]
2015/08/27(木) 15:34:17.93 ID:Me0ZbUWrO
乙
よかった
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