5:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:01:31.60 ID:8TocSby00
 まどか 「ほむらちゃんに悪い事をしちゃったよね・・・」 
  
  
 キュウべぇ 「やぁ・・・」 
  
6:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:02:28.96 ID:8TocSby00
 キュウべぇ 「僕は嘘なんて、何ひとつ言っていないよ。騙すだなんて、人聞きが悪い事、言ってほしくないな」 
  
 まどか 「だって、教えてくれなかった!魔女が何なのかも、魔法少女がどうなるかも!」 
  
 キュウべぇ 「聞かれなかったからね」 
7:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:04:12.96 ID:8TocSby00
 キュウべぇ 「まどか。僕と契約して、魔法少女になってよ。君には魔女との戦いの日々と、遠からずの死という運命の二つがもたらされる」 
  
 まどか 「そ、そんなの嫌だよ・・・」 
  
 キュウべぇ 「だけれど、その見返りとして、君は一人の友達を救う事ができるんだ。それはとても、素晴らしい事だと思わないかい」 
8:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:05:13.12 ID:8TocSby00
 まどか 「わ、私っ・・・」 
  
 キュウべぇ 「さぁ、願いを言うんだ、鹿目まどか。君はどんな願いで、その魂を輝かせるのかい?」 
  
 まどか 「!!」 
9:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:06:10.09 ID:8TocSby00
 まどか (ううん、この顔・・・一度だけ。それもさっき、見てきたばかりだ) 
  
  
 それは、紛れもない。 
  
10:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:07:44.97 ID:8TocSby00
 まぶたの裏の家族が。 
  
 そして、先ほどのほむらが見せた、あの表情。 
  
 あれこそが。 
11:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:08:35.75 ID:8TocSby00
 キュウべぇ 「残念だ、本当に・・・」 
  
  
 その一言を最後に、キュウべぇはまどかの前から立ち去って行った。 
  
12:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:09:39.11 ID:8TocSby00
 ・・・ 
 ・・・ 
  
  
 私はその様子を、遊具の陰から覗いていた。 
13:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:10:44.96 ID:8TocSby00
 私だって、四六時中まどかの側にいられるわけじゃない。 
  
 この後、私の目の届かないところで、まどかが契約してしまう可能性だってあるのだから。 
  
  
14:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:11:46.70 ID:8TocSby00
 結果。 
  
 まどかは、自分の言葉で、自分の考えとして。 
  
 友情をダシにした卑怯な勧誘を、退けて見せてくれたのだ。 
15:名無しNIPPER[saga]
2015/08/28(金) 20:12:53.80 ID:8TocSby00
 そして私の胸にこみ上げてきたものは。 
  
 願いが叶った喜びでも、達成感でもなく。 
  
 ただただ、深い悲しみの波。 
515Res/296.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。