過去ログ - 新選組〜あるいは沖田総司の愛と冒険〜
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110:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/17(土) 02:50:47.00 ID:B/freJ4lO

道の両端にはソーラー投光器が5メートル程度の間隔で地面に配置され、光る巨大な蛇のような小道の形状が、闇の奥に向けて浮かび上がっている。

差し迫った危険はないらしいと感じると、おびえの反動なのか、妙な馴れ馴れしさが湧き上がってきた。
むしょうに話しかけたい衝動に駆られて、俺は両腕を捉えている男たちを交互に見た。
以下略



111:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/17(土) 02:56:42.57 ID:B/freJ4lO

ヤギは一瞬、俺に顔を向けた。しかし別に顔を舐めてくれるわけでもなく、即座にその愛らしい鼻先を正面に戻してしまった。
俺はヤギの意を迎えるべく、サービス過剰とも思える愛想笑いをした。


以下略



112:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/17(土) 03:17:30.75 ID:B/freJ4lO

さらに1分ほど歩いたところで、正面に高さ5メートルはありそうな鉄柵のゲートが姿を現した。横幅も優にバスが通れるぐらいはある。
柵は両端の石柱に固定された蝶番部分から中央へと、曲線を描いて天に伸びていた。

さらにその頂点には、投光器に照らされて、アーチ状になった金物細工の装飾文字が見える。
以下略



113:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/17(土) 21:57:30.79 ID:Fo0b5EMEO


静寂。


以下略



114:名無しNIPPER[saga]
2015/10/17(土) 22:19:59.01 ID:Fo0b5EMEO

途中で休みながら2時間ほど歩いた。
東の空が明るみ始め、俺は自分の歩いている方角に誤りがなかったのを確認できた。

〈SO─RYOJI KWAAAN〉を叩き出されてから何も起きていない。まるで王にさえ見放されたかのように、俺は異国で、明け方の道をとぼとぼと歩いている。
以下略



115:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/17(土) 22:26:17.15 ID:Fo0b5EMEO


よし、こうしよう。

まず何食わぬ顔でホテルへ戻る。フロントで、俺の外出中誰か訪ねて来なかったか確かめる。
以下略



116:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/17(土) 22:40:35.05 ID:Fo0b5EMEO

目を覚まし、時計を見ると8時半を回っていた。日差しは強くなり、目の前の道路を自家用車やトラックが地鳴りをたてて往来している。
これでよく眠れたものだと自分ながらあきれる。


以下略



117:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/17(土) 22:53:23.49 ID:Fo0b5EMEO

ニュースは途中から始まった。


『……レメリックさんとみられる遺体は頭部が無く、市警は犯人が持ち去ったとみて捜査中。なお前日夜、ホテルのレストランでレメリックさんと話をしていた東洋人らしい男性が姿を消しており、市警は事件に関与している可能性があると見て……』
以下略



118:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/17(土) 23:09:40.47 ID:Fo0b5EMEO

俺は確かに覚えていた。ルイーズ・レメリック。「本名」はビューティフルラブ。

次はこれか。「悪あがきが過ぎる」からって、俺に殺人の濡れ衣を着せようってわけか!

以下略



119:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/17(土) 23:27:26.90 ID:Fo0b5EMEO

ホテルから十分に距離を取ったところで、カー用品店の建物の陰に入り、バッグからタブレットを取り出してニュースサイトを開く。


早い…… 準トップの扱いで記事がアップされてる。
以下略



120:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/17(土) 23:35:59.71 ID:Fo0b5EMEO

あれ?

確かに、記事を読んでいて引っ掛かったことが一つあった。
だが混乱していた俺の優秀な頭脳は、何に引っ掛かったのかをその時はもみ消してしまった。
以下略



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