過去ログ - 新選組〜あるいは沖田総司の愛と冒険〜
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名無しNIPPER
[sage saga]
2015/10/25(日) 02:05:57.49 ID:L2JYOk6hO
妻の声が変わった。ここ数年ほとんど聞かなくなった、苛立ちを押し殺しているような声。結婚して間もない頃、夫婦喧嘩の時によく聞かされた声だった。
「何言ってるの。あなた怖かったんじゃないの? いろんな人に脅かされて! それ以上に本当のことがどこにあるのよ! ……きょう夕方の便で娘を連れてそっちに行くから」
以下略
156
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2015/10/25(日) 02:18:33.00 ID:L2JYOk6hO
「娘に代わるからね」
「学校は?」
以下略
157
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2015/10/25(日) 02:30:22.02 ID:L2JYOk6hO
「何か着るものとか持っていく?」
「いや、特にいらない…… それより気を付けてくれよ。君らにもしものことがあったら」
以下略
158
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/10/25(日) 13:29:31.75 ID:L2JYOk6hO
またスマートフォンが鳴った。今度はメールの着信音。俺はジャケットの懐からそれを出し、震える指先で受信画面を開く。
メールのタイトルにはこうあった。
以下略
159
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/10/25(日) 13:38:06.77 ID:L2JYOk6hO
俺は1車線道路を、海の見える方角に向けて走りだした。
とにかく人のいるところへ。俺の叫びを聞いてくれる人がいるところへ!
以下略
160
:
名無しNIPPER
[saga]
2015/10/25(日) 22:46:50.78 ID:BjzfPPJeO
足元が砂利道に変わったのに気付かず、俺はバランスを崩して転んだ。手のひらを軽く擦りむいて血がにじんだ。
ズボンの埃をはたきながら立ち上がる俺の目の前を、タンブルウィードが嘲笑のような音を立てて転がっていく。
以下略
161
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2015/10/25(日) 22:51:29.05 ID:BjzfPPJeO
「あんた誰?」
「俺は新選組一番隊隊長沖田総司。刀を拾え」
以下略
162
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2015/10/25(日) 23:09:00.34 ID:BjzfPPJeO
男は眉根に皺を寄せ、ありったけの軽蔑と憎悪を顔に表した。これほどにも憤怒をあらわにした表情を向けられるのは、生涯を通じて初めてだった。
「貴様、逃げたであろうが。この卑怯者め」
以下略
163
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2015/10/25(日) 23:31:52.39 ID:BjzfPPJeO
恐怖でこわばった舌の付け根を引きはがすようにして、俺は問うた。
「あんたがルイーズを殺したんだろ?」
以下略
164
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2015/10/25(日) 23:45:24.69 ID:BjzfPPJeO
追いすがる侍の、藪を駆け抜ける音が背後に迫る。半ば諦め気分で身を起こそうと試みた時にようやく、投げ渡された刀を自分が握り締めているのに気付いた。
「そんなに死ぬのが怖いか。この腑抜けめが」
以下略
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