過去ログ - 赤木しげるがニセコイにくさびを打ち込むようです
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79: ◆7chPYS4ayA[sage saga]
2015/09/22(火) 21:54:39.18 ID:hLFU5SNV0
集「あれ、本田さん来てたんだ」

本田「お嬢様の護衛も任務の一つですので、申し訳ありませんが遠くから監視させていただいておりました」

集「へぇ、でもそれならなんで今、出てきたんですか」
以下略



80: ◆7chPYS4ayA[sage saga]
2015/09/22(火) 21:59:10.41 ID:hLFU5SNV0
楽(ここは素直に書くべきか。千棘は当てられる自信があるみたいだから、好きなものを順番通りに書いていけば勝てるかもしれない。
  だけど、そうすると橘のあの自信の説明がつかない。あの自信は勝てるという確信があるからなんだ)

楽(じゃなければ、あの橘が諦めるなんていうはずがない。本当に運否天賦の勝負なら、せいぜい一回か二回のデートと、数か月おとなしくするぐらいを賭けた勝負に留めるはずだ。)

以下略



81: ◆7chPYS4ayA[sage saga]
2015/09/22(火) 22:00:40.55 ID:hLFU5SNV0
 楽のペンは一向に進まない。思考は泥沼へおちいり、抜け出すことのできないらせん階段をただ下りつづける。

 千棘と万里花はすでに書き終え、集へ提出していた。あとはただ結果を待つだけであるが、それゆえに、この異常ともいえる長い待ちは千棘を不安にさせた。

千棘(なんで、なんでこんなに遅いわけ? 一番を書くだけじゃない。それとも、なにか万里花の裏をかこうとしているの?
以下略



82: ◆7chPYS4ayA[sage saga]
2015/09/22(火) 22:01:51.77 ID:hLFU5SNV0
千棘「長かったじゃない。なにか企んでたの?」

楽「んなわけじゃねぇよ。ただ、ちょっとな……」

集「よし、じゃあさっそく判定といこうか! まずは桐崎さん!」
以下略



83: ◆7chPYS4ayA[sage saga]
2015/09/22(火) 22:03:02.43 ID:hLFU5SNV0
 千棘は胸をなでおろし、楽を見る。だが、楽の手は止まったままで、紙を開くことができていない。

集「楽? 早く楽の選んだものを見せなよ」

楽「あ、ああ……」
以下略



84: ◆7chPYS4ayA[sage saga]
2015/09/22(火) 22:04:18.59 ID:hLFU5SNV0
楽「す、すまねぇ」

千棘「どうして、どうしてなのよ……。ショコラは5位程度のものじゃなかったの……!?」

楽「橘のやつがあんな大博打みたいなことをやるからさ、もしかしたらと思って考えて、なんとか橘が外すようにと考えてたら……」
以下略



85: ◆7chPYS4ayA[sage saga]
2015/09/22(火) 22:05:30.55 ID:hLFU5SNV0
 万里花は泣き腫らした目をこすり、この勝利の立役者である赤木を探す。しかし、赤木は万里花に背を向け、店を後にしようとしていた。

 その姿を認めるや、万里花は走り出した。

万里花「待ってください!」
以下略



86: ◆7chPYS4ayA[sage saga]
2015/09/22(火) 22:08:50.45 ID:hLFU5SNV0
赤木「くくく、それはすまねぇことをした。ただ、あの場面では嬢ちゃんの真剣そのものの覚悟が必要だったんだ。そうじゃなければ、あの娘っ子には勝てなかった」

万里花「相手を動揺させる作戦だったというのは何となくわかります……」

万里花「ただ、ケーキの数は全部で22個ありました。楽さまも本当に好きなケーキを選んでくるとは限りませんから、純粋な確率としては5%以下です。
以下略



87: ◆7chPYS4ayA[sage saga]
2015/09/22(火) 22:10:55.93 ID:hLFU5SNV0
万里花「だから、楽さまの興味のないケーキを教えてと言ったのですね。ここで切り捨てるために」

赤木「そうさ。嬢ちゃんの推論と坊主が今日食べた種類を合わせれば、10個ぐらいまでならそう落とすのは難しいことじゃない」

万里花「でも、まだ12個あります。正確な順位が分からない中、ここからどうしてあの1個を選ぶことができたのですか」
以下略



88: ◆7chPYS4ayA[sage saga]
2015/09/22(火) 22:13:10.97 ID:hLFU5SNV0
赤木「すべてを読み切っていたわけじゃない。ただ、これは勝負の常道みたいなものさ。自分を大きく見せ、相手を勝負から引きずりおろすこと。そのためにはどうしても欲しかった……
   強者であるという幻影を。そしてその幻影が、あの二人の信頼にくさびを入れたんだ。」

赤木「結局、坊主は娘っ子が答えを外す可能性が捨てられないため、一位を書くことはできなくなった。ならば次に考えることは、こちらの読みを外すこと。桐崎とやらが的外れなことを書いても、
   こちらも間違えてしまえば仕切り直しだ」
以下略



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