過去ログ - Steins;Gate「二律背反のライデマイスター」
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43: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:35:58.47 ID:VX5BVwsyo
「戸籍については? まさか無いまま35年過ごすわけじゃないわよね。バレたらそれこそSERNだけじゃなく、警察からも追われるわよ」

「予定としては上野のとある犯罪組織に交渉しようかと思ってる」

「犯罪……組織……ねえ」
以下略



44: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:37:52.36 ID:VX5BVwsyo
「記憶喪失によって身元が明らかにならない場合、厳重な審査のもと、家庭裁判所に戸籍作成を認められるケースもあるらしいけれど……」

「身元不明の記憶喪失者が同時に3人も出てくれば、重大なニュースになるかもしれんな」

 3人一緒に記憶を失うとは限らないが可能性はゼロではない。
以下略



45: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:39:17.82 ID:VX5BVwsyo
「ねえねえ、牧瀬紅莉栖は脳科学者なんでしょ? だったらさ、記憶の取り戻し方とかも分かるんじゃない?」

 ふうむ……確かにこいつは天才少女だが、そんなに容易なものではあるまい。
 俺は声には出さず、心の中でそう呟いた。鈴羽の問に対する紅莉栖の答えは案の定、と言ったものだった。

以下略



46: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:40:36.58 ID:VX5BVwsyo
「頭を打って、ここはどこ、私は誰、という状況になるのは容易に想像できるが、ストレスによる記憶障害とは……いまいち想像できんな」

「人の心はそれだけ複雑ってことよ。強いストレスを与えるきっかけになった物事のみを忘れるケースだってあるんだから。そして心因性の健忘の場合、失われるのはエピソード記憶で、一般生活に必要な知識を忘れることはほぼない」

「つまり、食事をしたり、文字を書いたりということは問題なく行えるということか」
以下略



47: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:41:18.08 ID:VX5BVwsyo
「ま、その運命をねじ曲げるために、君たちについてきてもらったんだしね。期待してるよ2人共!」

 紅莉栖の言葉に鈴羽が乗っかった。

「ああ、脳科学のプロフェッショナルが居るのは心強い」
以下略



48: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:42:21.37 ID:VX5BVwsyo
「……なぜだ? 3人も乗ったからか?」

「それはないと思う……このタイムマシンは1人用だけど、機内の酸素濃度はコンピュータによって21%前後に保たれるシステムが搭載されてるんだ。でも──」

 鈴羽はゆっくりと、戸惑いの目をこちらに向け──
以下略



49: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:44:07.17 ID:VX5BVwsyo
「あ、後どれくらいで着く!」

「わ、分からない……ともかくマシンの出力を少しでも上げて──」

 鈴羽がパネルを操作するが、すぐに顔色が変わる。顔を歪ませながら誰に言うでもなく呟いた。
以下略



50: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:45:04.05 ID:VX5BVwsyo

──ああ……息が苦しい。

 機内の警告音が鳴り響いてどれくらい経っただろうか。数分とも、数十分とも取れる。あるいは数時間とも。恐怖の中で、俺の体感時間は完全に麻痺していた。俺も紅莉栖と同じように体を小さく丸め、顔を伏せていた。正しいかどうかは分からないが、その方が酸素の消費量も少ないと思ったのだ。しかし、いずれ限界は来る。それは思いの外早かったのかもしれない。

以下略



51: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:45:49.80 ID:VX5BVwsyo
 …………。
 なにを……。
 なにをしているんだ……?

 脳に酸素が回っていないのか全く考えが思い浮かばない。
以下略



52: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:46:55.58 ID:VX5BVwsyo

 ご
 め
 ん

以下略



53: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:47:51.07 ID:VX5BVwsyo
今日はここまで


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