過去ログ - 終結の彼方
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20:名無しNIPPER[saga]
2015/10/21(水) 21:23:58.72 ID:c9hFcx2r0
「やっ、やっと……起きました……」

「寝てる場合じゃなかったよね。ごめん」

どうして眠ってしまったのかまるで覚えていない。覚えているのは小梅の歌声だけ。それから後の事は何も覚えていない。思い出そうとしても変な頭痛が邪魔をしてくるせいで諦める事にした。
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2015/10/21(水) 21:24:45.44 ID:c9hFcx2r0
「先に出てみる。小梅は待ってて」

「でも……」

「すぐに戻ってくるから」
以下略



22:名無しNIPPER[saga]
2015/10/21(水) 21:25:14.65 ID:c9hFcx2r0
不安な要素は消えないし外に出たいとは思わない。それでも生き残った自分には次を見届けなければいけない。例えそれがどんな風になっていても受け入れて最後まで見届ける、争いばかりの次の世界、もしかしたら自分達が求めていた世界かもしれない。

唾を飲み込みもう一度小梅に視線を向けると、小梅はコクりと頷いてくれる。彼女も覚悟が出来たのだろう。シェルターの扉は壊れたのかそれとも意図的になのか分からないけど半分に割れてしまい壊れていた。

「じゃあ、行くよ」
以下略



23:名無しNIPPER[saga]
2015/10/21(水) 21:25:52.16 ID:c9hFcx2r0
狭いシェルターの壊れた扉、小梅と二人で恐る恐る近付いていく。割れた扉をどかしてその先の世界に足を踏み入れる。

「何もない……」

そこは薄暗く強い風と雪だけが降り積もっていて人類が作り出した建物や自動車、それだけじゃなく人類その物が自分と小梅だけでそれ以外は死体も残さずに跡形もなく消えていた。広がる景色は雪に埋もれた枯れた草原だけで生き物なんてまるでいない。
以下略



24:名無しNIPPER[saga]
2015/10/21(水) 21:26:33.53 ID:c9hFcx2r0
「ぷっ、プロデューサー……さん……」

「これから二人きりの世界でどうしようか」

「あの子が最後に言ってた……。歌ってて」
以下略



25:名無しNIPPER[saga]
2015/10/21(水) 21:27:05.40 ID:c9hFcx2r0
小梅は音のないこの終わりの世界で歌い続ける。何度も何度も何度も何度も。歌う事をやめない、自分も止めようとはしなかった。ただただ小梅の歌声に魅了されてずっと聴いていた。何度も繰返し終わらない歌を聴いていた。

「ひっ、ひかり。太陽だ」

薄暗いだけの世界に太陽が訪れ照らしてくれる。次第に雪は溶け、陽に当たる枯れた草は緑に染まって草原は生い茂る。冬を越して春が始まったかのように動物達が顔を出す。太陽に照らさせれて歌う小梅はいつの間にか笑顔だった。


26:名無しNIPPER[saga]
2015/10/21(水) 21:27:44.71 ID:c9hFcx2r0
終わりの世界は小梅の歌声で変化した。それはまるでこれから新しい世界が始まるかのように。希望に満ちた次の世界、次は争いなんて起きない世界、誰もが助け合い問題が起きても協力をする世界。

「ひっ、陽の光……当たりたくない……。でもプロデューサーさん……と一緒だから」

「ありがとう小梅。次は争いのない世界にしたいね」
以下略



27:名無しNIPPER[sage]
2015/10/21(水) 21:35:46.99 ID:c9hFcx2r0
ぐだぐだになってしまって申し訳ありませんでした


28:名無しNIPPER
2015/10/22(木) 00:02:13.85 ID:Y9zxeHgg0
はいご苦労さん


29:名無しNIPPER[sage]
2015/11/16(月) 22:09:56.97 ID:6p0sdn5AO



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