25:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 15:20:16.09 ID:wlnW7ggg0
確かに、真は皆の中で一番ハッキリとした性格の持ち主だ。
それでいて、感情のバランスを取るのが少し苦手なのかも知れない。
だから、後先考えず直情的になって、他の誰かとぶつかりやすい。
この間の遊園地で、不良と揉めた時もそうだったな。
でも、それが悔しいと思えるのは、お前がちゃんと周囲を気遣っている証拠だ。
ガサツでも何でもない。十分お前は繊細な子だよ。
真が、今のその悔しさを大事にしてさえいれば、それで十分だと俺は思う。
編み物が得意な響が編もうとしたものを、俺達が一朝一夕で編めるはずがないもんな。
俺が編んだものと、お前が今日までもっと一生懸命編んだもの――。
両方持って、明日響に謝りに行こう。
お前のはガサツな俺のと違って、一生懸命悩み、苦しんだ心の表れだ。
たとえ不格好でも、一生懸命手を加えたものには、十分気持ちが宿るはずだよ。
そう言われて、ボクは、自分の手元にある編みかけの手袋に視線を落としました。
プロデューサーのとほとんど変わらない、ただのグチャグチャな毛糸の塊――。
これが、今のボクの心――?
なんてカッコ悪くて、醜いんだろう――響が編んでいたマフラーとは雲泥の差だ。
こんなのを、響に見せるの、怖いなぁ――。
でも――腹を割って話にいかないなんて、全然ボクらしくないから。
やっぱりもう一度、ちゃんと響と向き合って、謝らなくちゃ。
プロデューサーの言葉のおかげで、ようやく、その決心がついたんです。
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