過去ログ - 美希「第一歩なの」
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38:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:36:56.03 ID:U3uWc7f60
「あ、そういうことね。それなら大丈夫よ。誰かがしっかり見張っていれば」

「そうね……千早、私が美希のプロデューサーになれば、美希はトップアイドルになれると思う?」

律子は先に述べたようにプロデューサー志望である。
以下略



39:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:38:51.38 ID:U3uWc7f60
「律子がプロデューサーじゃ駄目だと思うわ。だって律子、美希に甘いじゃない。」

「私が美希に甘い?」

「ええ。甘いというよりは、厳しくないと言った方が正確かもしれないわね。でも、ほとんどの人は美希に厳しくするなんてできないと思う。だってあんなにかわいいじゃない。よっぽどの鈍感じゃないと、美希に厳しくするなんて無理よ。レッスンの時も、トレーナーが美希に全力を出させることができるか疑問ね」
以下略



40:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:40:23.97 ID:U3uWc7f60
千早は、律子が厳しくないと言ったが、本心ではたとえ美希に対してであっても厳しい指導を行い、トップアイドルにする力があると思っていた。
それでも律子が美希のプロデュースに向かないと言ったのは、律子がアイドルをしている姿が好きだったからだ。

千早が事務所に入ってきた初め、事務所を支えていたのは律子だった。
当初は、千早には律子がはるか遠くの偉大な人物に思えたものだ。
以下略



41:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:41:43.06 ID:U3uWc7f60
「そうね、美希のプロデュースは諦めるわ。それにしても、社長はいつになったらプロデューサーを見つけてくるのかしら。私が美希をプロデュースしないなら、なおさら早く見つけてきてほしいものね」

「ふふ、そうね。それじゃ律子、そろそろ事務所に行きましょう」

二人はもう何度目になるかという、いつになっても現れない新しいプロデューサーの話をしつつ、事務所へと向かった。
以下略



42:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:43:13.22 ID:U3uWc7f60
律子と千早が話していたころ、美希と小鳥は並んで歩いていた。

「ねえ小鳥、事務所にはどんな人がいるの?」

「いろんな子がいるわよ。そうだ、最近美希ちゃんと同い年の子が事務所に入ったの。不器用だけど、しっかり者ですごく優しい子なのよ」
以下略



43:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:46:01.08 ID:U3uWc7f60
「そうだ、美希ちゃん、お姉さんと765プロのかけ声やりましょう」

駅前に到着すると、小鳥は思い出したかのように言った。

「アハッ、おもしろそうだね。どんなの?」
以下略



44:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:47:48.55 ID:U3uWc7f60
「はっ、住所を聞かないと挨拶に行けないわ!」

「そういえばそうなの。うっかりしてたね」

住所確認という、最も大事なことを忘れかける小鳥であった。
以下略



45:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 23:02:08.64 ID:U3uWc7f60
小鳥と別れ、電車に乗った美希は、今の自分を思った。
アイドルとしての第一歩を踏み出した自分。
今の美希にとっては、翌日には優先順位が逆転しているにせよ、一にアイドル、二に睡眠である。
睡眠よりも夢中になれるかもしれないことを見つけた美希は、幸せな気持ちだった。

以下略



46:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 23:04:43.22 ID:U3uWc7f60
遅ればせながら、美希さん誕生日おめでとうございました
納期も守れない私は、穴掘って埋まっておきます。
以上


47:名無しNIPPER[sage]
2015/11/24(火) 23:10:54.89 ID:GMBXn1ZZo
乙です


48:名無しNIPPER[sage]
2015/11/25(水) 00:40:34.36 ID:mi4nfNPlo
乙でした
すごく丁寧なSSで読んでいて楽しかった


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