過去ログ - シェアハウス (オリジナル百合)
↓ 1- 覧 板 20
12: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/05(金) 10:44:36.27 ID:CnMOex1r0
住めば都とはよく言ったもので、確かに2ヶ月くらい経つとだいぶ慣れてきて、
帰って明かりをつけて部屋の広さを実感しては、それなりにほっとするくらいにはなった。
親が送ってくれたレトルト食品やインスタント食品は、
今まであまり手を出したことはなかったけれど、
13: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/05(金) 10:58:49.93 ID:CnMOex1r0
とある休日。
食料を調達しようといそいそと身支度して、
近所の人しか集まらなさそうな産直市に出かけた。
大きな袋に野菜を一杯詰め込んでアパートの階段を登る。
鉄筋のカンカンと響く音が、上から聞こえた。
14: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/05(金) 11:12:32.89 ID:CnMOex1r0
朝はパン食。
昼は社員食堂。
夜は和食。
という食のリズムが整い始めた頃、ふいに台所に立っている時にそれはやってきた。
15: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/05(金) 14:55:20.40 ID:CnMOex1r0
連休が過ぎ去った頃には、どうしても祭ちゃんに会いたくなってしまっていた。
連絡はやはり通じなかった。
突然行ったら驚くだろうけど。
病気で入院中とかでなければそれだけでも――。
16: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/05(金) 15:10:32.69 ID:CnMOex1r0
「お母さんも何度もインターホンを鳴らしたけど、出なかったわ。お家はまだ売り払ってないみたいだけど」
憶測ばかりで全く真実味の無い母の言葉を背に受けながら、私は急いで玄関を飛び出した。
年代物のバイクにまたがって彼女の家へと向かう。
5分くらいで彼女の家の庭木が見えた。
17: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/05(金) 15:20:45.36 ID:CnMOex1r0
「もし」
その声に、私は飛び上がった。
「あッ」
18: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/05(金) 15:37:52.96 ID:CnMOex1r0
急にいなくなったなんて、にわかには信じがたい。
でも、家の中に入って確かめるなんてこともできない。
こういう時、電気とか水道のメーターとかを調べたりするんだろうけど。
でも、この家には本当に誰もいないのが分かってしまった。
19: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/05(金) 15:38:19.73 ID:CnMOex1r0
ちょっとここまで
続きは夜に
20:名無しNIPPER
2016/02/05(金) 17:32:55.38 ID:ZXynAwHZO
乙
21: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/02/05(金) 17:46:36.66 ID:CnMOex1r0
次の日、祭ちゃんの写真をたくさん家に持って帰った。
家に帰って、雑貨屋さんで無地のアルバムを買った。
沢山あって全部は入らなかった。
特にお気に入りなのは中学校頃の。
まだ互いに化粧なんてしてなかった頃の写真。
45Res/39.32 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。