72:名無しNIPPER[saga]
2016/02/13(土) 21:41:48.77 ID:XmKtMl4U0
早くプロデューサーの所に行きたいのか、少し急ぎ目に先を歩く雪歩に引っ張られる様に歩を進める。
その後姿を見つめながらボクは胸が掻き毟られる様な想いに囚われていた。
73:名無しNIPPER[saga]
2016/02/13(土) 21:44:41.48 ID:XmKtMl4U0
皮肉な事に、ボクが雪歩への思いに気付いたのはプロデューサーがきっかけだった。
プロデューサーを想い、想われる関係が続くうちに、雪歩はどんどん綺麗になっていった。外見ではなくて内面から溢れ出るような美しさを身に付けていった。
これが“本物”の関係の力なんだろうかと思ったりして、“偽物”の関係を続けない決断をした自分の判断は正しかったのだと安心した。
74:名無しNIPPER[saga]
2016/02/13(土) 21:46:38.38 ID:XmKtMl4U0
何度も言うように、ボクがこの気持ちに気付けたのはプロデューサーのおかげだ。ボクが傷つけた雪歩を助けてくれたのもプロデューサーだ。
だからこそボクには二人の仲を引き裂くようなマネは絶対にできない。
それに……「好きじゃないから別れたけど、好きになったからもう一度付き合おう」なんて……言える訳が無かった。
75:名無しNIPPER[saga]
2016/02/13(土) 21:50:16.89 ID:XmKtMl4U0
「雪歩……愛してる。」
76:名無しNIPPER[saga]
2016/02/13(土) 21:51:55.26 ID:XmKtMl4U0
事務所の階段を下りきると、通りの少し離れた位置にプロデューサーが車を駐車して待っているのが見えた。運転席のドアの横に立ち、こちらに向かって手を振っている。
雪歩もプロデューサーに手を振り返す。それに合わせてボクも元気よく腕を振った。
自分の気持ちがどうであれ、それを二人との関係に持ち込むつもりは無かった。
77:名無しNIPPER[saga]
2016/02/13(土) 21:58:53.38 ID:XmKtMl4U0
プロデューサーの元へ小走りに駆け寄る雪歩。その瞳にはプロデューサーが映っている。ボクの手を握る力も心なしか弱まっているように感じられた。
走りながら雪歩と繋がれた手に目を落とす。恋人の時のように指が絡まっていないから、ボクが手の力を抜けば二人を繋ぐものは無くなるだろう。
78:名無しNIPPER[saga]
2016/02/13(土) 22:02:46.48 ID:XmKtMl4U0
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
真が前を見つめているからバッドエンドではないと思ってる。
79:名無しNIPPER[sage]
2016/02/13(土) 22:03:50.87 ID:CzNWuxyIo
バッドではないが…切ないなぁ…
80:名無しNIPPER[sage]
2016/02/14(日) 00:11:14.43 ID:ozFwMvD/O
乙でした
切ないけどしょうがないよね…
81:名無しNIPPER[sage]
2016/02/14(日) 01:12:03.58 ID:i+anYeODo
すごくいいね
82:名無しNIPPER[sage]
2016/02/15(月) 02:09:48.07 ID:Za28abKY0
真の代わりに泣いた
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