過去ログ - 速水奏「ゆらゆら揺れて、夢のようで」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/02/22(月) 18:02:27.08 ID:5MCPQXq+0
―――――
それから私たちはそれぞれシャワーを浴びて、またベッドの上に並んで座った。
以下略
12
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/02/22(月) 18:03:56.33 ID:5MCPQXq+0
ちなみに私も鳥の着ぐるみを着ている。
フードには飾り羽が付いていて、なんていう鳥かフレちゃんに聞いたら「ミミズクだよ!」だそうで。
「ミミズクなんて、奏にはぴったりだよね」
以下略
13
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/02/22(月) 18:04:44.11 ID:5MCPQXq+0
カチコチ時計が鳴っている。もうすぐ十二時だった。
普通の女子高生のお泊まり会だったら、ここからが本番だったりするのかもしれない。
でも、私たちの夜会は、だいたい日付が変わる頃にはお開きになる。
以下略
14
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/02/22(月) 18:06:24.38 ID:5MCPQXq+0
私たちはむぐむぐベッドに潜る。
彼女が口元まですっぽりタオルケットをかぶったら、三センチだけ背の低い私はつま先が冷えてしまう。
少し丸まれば、ベッドの上は私たちでいっぱいになった。
以下略
15
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/02/22(月) 18:07:01.35 ID:5MCPQXq+0
「奏はさ」
「なぁに?」
以下略
16
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/02/22(月) 18:09:26.33 ID:5MCPQXq+0
―――――
凛を最初に泊めたのは、たしか十二月の雪の降った日だった。
以下略
17
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/02/22(月) 18:10:18.83 ID:5MCPQXq+0
「どうして凛を泊めたのか」なんて、今まで考えたこともなかったんだ。
だってあの日の凛はなにかとても疲れていたような気がして、ほっとけなかっただけ。
もしかしてこの子は私の想像以上に脆いのかもしれない。そう思ってしまったら、そばにいたくなった。
以下略
18
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/02/22(月) 18:10:53.36 ID:5MCPQXq+0
凛には奈緒や加蓮、卯月、未央みたいに、たくさんの友達がいる。
その中で私を選んだのはどうして?
初めて泊めた冬の日は、偶然。でも、二度目や三度目は偶然じゃないでしょ?
以下略
19
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/02/22(月) 18:15:10.10 ID:5MCPQXq+0
ねぇ、クロノスタシスって知ってる?
また凛はそう言ったから、私は今度は「教えて?」と答える。
以下略
20
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/02/22(月) 18:17:54.96 ID:5MCPQXq+0
凛はいつだって強くて、キラキラ輝いて、全力で走り続けられるって、てっきり私もそう思い込んでいたんだ。
私はグラファイトの髪を撫でる。
私が触れても崩れはしなかったけれど、すごくか細く感じる。
以下略
21
:
名無しNIPPER
[saga]
2016/02/22(月) 18:21:15.65 ID:5MCPQXq+0
彼女の髪に指を通せば、指の間をさらさらと流れる。
思いっきり甘えてほしかった。
野良猫に似ているところも、子供っぽいところも、彼女の弱さも知ってしまった私は、彼女の細い髪を撫でて、からだを抱きしめて、それしかできないけれど。
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