過去ログ - 【孤高のキラークイーン】
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1:♯nanasimono
2016/03/05(土) 11:43:32.92 ID:oWKQ99WdO
【吉兆に迫る影】
私はツイていない。産まれてこの方色恋沙汰に縁はなく、けどそれでも良いかと生きてきた
十代の頃はそれで良かった。いずれ素敵な人の方から来るのだろうと楽観視しているだけなのだから

私は醜いと言うほど酷いわけでもないし(お世辞にも可愛らしいと言えるわけではないんだけど)性格も人に言われるほど難があるわけじゃあない
多分自分を磨くことをしてこなかったが故に誰にも言い寄られず生きてきたと言うわけだ
流石に20後半に差し掛かってきた私は危機感を覚えた。そして遂に、自分を磨く決心をしたのだ

「ここね…【エステ・シンデレラ】」

友人に勧められた美容エステには何やら「愛と出逢うメイクいたします」だなんて大袈裟な事が書いてあった
愛と出逢うだなんてそんなことあるわけないじゃあない。だなんて私に一笑に伏す余裕はなかった
仰々しい謳い文句の万が一の可能性にだってすがり付きたい私は恐る恐る期待しつつ入ってみることにした

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2: ◆b5Wvz/nkes
2016/03/05(土) 11:56:33.57 ID:oWKQ99WdO
「あら、いらっしゃいませ〜…お入りになって?」

こじんまりとしたお店の中には何だか低血圧の様な雰囲気を纏っている可愛らしい女性がいた
こちらまでダラっとしてしまいそうな雰囲気を持っている

以下略



3: ◆URZSDzTujc
2016/03/05(土) 12:10:00.85 ID:2aUxhtkQ0
「私の名前は辻彩…低血圧気味なしゃべり方しちゃうけど許してくださいね?コレでも仕事への意欲はありますの」

辻先生はそう言うと一枚の表を差し出した
どうやら愛と出逢うメイクとやらの料金表らしい
愛と出逢うメイクから芸能人と結婚するメイクまで幅広く載っていた。と言うより芸能人と結婚するメイクと言うのは笑い所なんでしょうか?
以下略



4: ◆URZSDzTujc
2016/03/05(土) 12:38:15.79 ID:oWKQ99WdO
「貴女の場合…手はとても魅力的ねぇ…フゥ…見とれてしまうほどに美しい。けれどまるで愛を引き寄せないわね。寧ろ…初回サービスで手もいじらせてもらうわ。顔は眉を少し弄ればとても良くなるわね。早速始めましょう」

私はベッドに寝転がされると静かに目をつぶった
期待と不安を織り混ぜた気持ちはまるで何時間も過ぎ去ったかのように感じてしまう

以下略



5: ◆URZSDzTujc
2016/03/05(土) 13:28:06.31 ID:oWKQ99WdO
何だか周りが私を見ている気がする
まるで不思議なことに気分は高翌揚して今までの自分と違ったかのように感じていた

「きゃっ!」

以下略



6: ◆URZSDzTujc
2016/03/05(土) 13:40:17.46 ID:2aUxhtkQ0
吉良吉影…会社員としてカメユーデパートで働いているらしく、今は別荘地に住んでいるらしい。だが私は相槌を打つのを忘れてしまうほどにボーッとして居た
すると突然彼は私の手を掴んだ。と言っても乱暴にではなく優しく、丁寧に扱っていた

「美しい手ですね…とても。ここまで綺麗な手に会ったのは初めてかもしれないなぁ…」

以下略



7: ◆URZSDzTujc
2016/03/05(土) 13:55:29.05 ID:oWKQ99WdO
「ここら辺で良いかな…?人気もなくてとても静かで美しい場所だよ…」

清らかな風が私の髪を撫でる。心にまで吹くかのような風は私の中のネガティブな感情までも拭い去っていく

私は今、幸せの絶頂に居た。確実に私は幸せの絶頂に。時計をちらりと見ると『30分』はとうの昔に過ぎ去っていたようだった
以下略



8: ◆URZSDzTujc
2016/03/05(土) 14:06:17.07 ID:oWKQ99WdO
私は動かなくなった彼女を地面に落とした。体力が落ちてきたのだろうか?そろそろジムにでも通うべきだろうか。おっさん臭くてたまらないことを考えてしまうのは嫌だなぁと思った

「こんなにも…」

私は切り落とした彼女の左手を後生大事に抱えると残った余分な部分を消すことにした
以下略



9: ◆URZSDzTujc
2016/03/05(土) 14:08:55.07 ID:oWKQ99WdO
以上【吉兆に迫る影】でした
読んでくださった方いらっしゃればありがとうございました!
久々に書くとコテハンミスっちゃうしダメだなぁ…誤字とかもしあれば脳内補完してもらえると嬉しいです


10:名無しNIPPER[sage]
2016/03/05(土) 15:18:12.96 ID:bRefasm10
もしや、以前花京院の墓参りに行く承太郎やサンタナがカーズに逆らった過去話の人?

おかえりなさい!


11: ◆URZSDzTujc[saga]
2016/03/05(土) 18:14:41.15 ID:2aUxhtkQ0
>>10
覚えていてくれてる人がいて感激です
もう少し書くんでまた人が来たらリクエストしてもらえると嬉しいです


12: ◆URZSDzTujc[saga]
2016/03/05(土) 22:19:23.83 ID:oWKQ99WdO
【銀の騎士の凱旋】

フランス某所の墓地
昼下がりの木漏れ日が死者達の眠りを優しく包んでいた
そこへフラりフラりと一人の青年が歩いてきた
以下略



13: ◆URZSDzTujc[saga]
2016/03/06(日) 22:55:48.29 ID:fcJ6QAejO
妹の墓前に来るといつも彼の脳裏に思い返されるのは彼女といた日々だった

彼女は自分を慕い、また自分も兄として彼女を守り愛している。今でも
時に喧嘩もした。子供の頃自分の飼っていた熱帯魚を猫に食べさせられた時には怒ったが今ではそれは良い思い出だ

以下略



14: ◆URZSDzTujc[saga]
2016/03/06(日) 23:13:50.64 ID:fcJ6QAejO
だが自分は彼女を護ることが出来なかった

あの雨が降った忌まわしい日
プレゼントした傘を嬉々として持っていく彼女があんな無惨な最期にならなくても良かったんじゃあないのか?
雨だから少し面倒だなんて考えずに彼女を迎えに行ってやれば。俺が側についていれば
以下略



15: ◆URZSDzTujc[saga]
2016/03/06(日) 23:33:16.18 ID:fcJ6QAejO
「シェリー……俺は…その敵討ちのための旅路で『友』に出会ったんだぜ?」

俺はその敵討ちの旅路のことを彼女へ話した
自分の『力』だけで必ず仇を討とう。たとえ刺し違えてでも奴を殺してみせよう
そんな俺に、誰かのために使うための『力』だってことを身を呈して思い出させてくれた熱血漢がいたこと
以下略



16: ◆URZSDzTujc[saga]
2016/03/06(日) 23:35:23.51 ID:fcJ6QAejO
【銀の騎士の凱旋】完結です。読んでくださった方いらっしゃれば感謝します

ジョジョ限定ですがもしリクエストがあれば全力で書かせていただきます。よろしくお願いします


17:名無しNIPPER[sage]
2016/03/07(月) 01:27:18.02 ID:FFFBffIsO
前書いたやつってのが気になるな…


18: ◆URZSDzTujc[saga]
2016/03/07(月) 21:50:48.36 ID:uBNp3HR80
>>17
【THE・WORLDは止められない】で検索してもらったら出てきますよ〜


19:名無しNIPPER[sage]
2016/03/07(月) 22:20:14.27 ID:oeJ0FlfnO
ジョルノでなんか書いてください


20: ◆URZSDzTujc[saga]
2016/03/08(火) 15:46:13.93 ID:oXL/OqoJO
>>19
リクエストありがとうございます!
全力で書かせてもらいます


21:名無しNIPPER[sage]
2016/03/08(火) 16:22:42.52 ID:qvdUn53vO
この素晴らしいSSの数々ッ!僕は敬意を表するッ!
フーゴで短編書いて下さい!ミスタが何でもしますから!


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