11:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:39:32.37 ID:a+M0FpcZ0
 −−− 
  
 「いやぁ、君って本当に魔法が使えるんだね!」 
 「そうですけど・・・・・・どうしたんですか?今更」 
  
12:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:41:38.79 ID:a+M0FpcZ0
  翌日。俺は上機嫌で学校に向かった。 
  浮かれすぎて、鼻歌まで歌うほどに。 
  学校に着くと、人だかりができていた。 
  
 「あれ、何かやってるのかな・・・・・・?」 
13:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:43:22.08 ID:a+M0FpcZ0
  誰かがそう呟いたのが聴こえた。 
  振り返ると、周りの皆が俺達、いや、俺を蔑むような目で見ていた。 
  その時、1人の男子生徒が俺を睨みながら歩いてきていた。 
  
 「な、なんなんだよ・・・・・・」 
14:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:48:02.68 ID:a+M0FpcZ0
  それから、俺たちはいじめを受けた。 
  人殺しだと罵られ、物を隠され、殴られる。 
  そんな毎日が、俺たちを待っていた。 
  冬村さんは、それに耐えきれずに不登校になり、俺一人に皆の怒りが浴びせられた。 
  
15:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:49:08.25 ID:a+M0FpcZ0
 「な、にを・・・・・・」 
 「だから、やめさせるんですよ。いじめを。私の魔翌力があれば、いじめをしている人たちの命を奪うことも、学校の頂点に立つことも、世界を支配することも可能です」 
  
  彼女はそう言って、微かに微笑む。 
  たしかに、全ての頂点に立つという人生も悪くないかもしれない。 
16:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:51:48.83 ID:a+M0FpcZ0
 「戻りました」 
 「山村君とかは、生き返ったの・・・・・・?」 
 「はい。私があなたの願いを叶えたことは、なかったことになりました」 
 「本当に?」 
 「はい」 
17:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:53:23.62 ID:a+M0FpcZ0
 「・・・・・・」 
 「もう、疲れたんだよ。願いを叶えても、人は幸せにはなれない。だったら、願いを抱いたまま死ぬ方が、ずっと幸せだ」 
 「・・・・・・そうですか」 
 「あぁ。だから、ね?殺してよ。君の魔翌力で」 
 「分かりました」 
18:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:54:20.82 ID:a+M0FpcZ0
 「今回の人は、少し珍しいパターンでしたね。まさか、自分から死にたいと思うようになるとは」 
  
  ランプの精は、棚の上に飾られていたランプを手に取り、埃を払う。 
  そして、静かに部屋を出た。 
  ランプを両手で持ったまま、彼女は空を見上げた。 
19:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:54:57.63 ID:a+M0FpcZ0
 終わりです 
 読んでくれてありがとうございました 
20:名無しNIPPER[sage]
2016/03/15(火) 23:28:55.14 ID:cKZiV5GPo
 乙でした 
  
 というか欝でした! 
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