10: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 22:37:28.16 ID:jEsO6OsCO
「あっ、そうだ雪美。 来週から俺出張だから良い子に留守番しててね」
「えっ……?」
青天の霹靂に彼女は膝の上で小さくはねた。
11: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 22:40:39.15 ID:jEsO6OsCO
「……モバP……爪………伸びてる……」
「そうか? まぁ確かにちょっと伸びてるかも」
「今度は……私が……」
12: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 22:41:18.64 ID:jEsO6OsCO
――――――――――
プロデューサーが出張にいってしまい、どんよりとした空はのように雪美は憂鬱だった。
来る月曜日のため、事務所の一室で他のキッズアイドル達と宿題と格闘していた。
13: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 22:42:19.28 ID:jEsO6OsCO
――――――――――
プロデューサーが帰ってくる金曜日、学校が終わると共に雪美は急ぎ気味に事務所へ向かった。
未だ雲が詰切っている空とは裏腹に、彼女の心は軽やかであった。
14: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 22:43:28.97 ID:jEsO6OsCO
普段宿題に使っている部屋に入ると、誰もいなかった。
壁にかけてあるホワイトボードに目をやると、プロデューサーの欄にあった忌々しい矢印が伸びていた。
「今日……レッスン……お休み……ね……」
15: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 22:44:34.71 ID:jEsO6OsCO
「あのね、雪美ちゃん」
「何……?」
「私の爪、見て」
16: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 22:45:05.97 ID:jEsO6OsCO
「雪美ちゃん、モバPさんから電話ですよ」
ちひろがまるで自分のことのように嬉しそうな顔をして雪美に伝えにきた。
「……わかった……」
17: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 22:45:48.21 ID:jEsO6OsCO
「今度は……約束……破らないで……お願い……」
「大丈夫、実はもう仕事はあらかた終わってるから」
「そう……」
18: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 22:46:17.27 ID:jEsO6OsCO
――――――――――
パチン
パチン
19: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 22:47:01.45 ID:jEsO6OsCO
「ペロも……爪……伸びてる……私と……同じ……」
パチン
パチン
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