過去ログ - オッサン勇者と少女魔族が世界を旅する話
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26:名無しNIPPER[saga]
2016/04/19(火) 23:58:26.03 ID:ohFahLc0o
>>22
話を追ってもらえればいずれわかるかと

3日ないし1週間に1度くらいのペースで投稿していけたらと思います


27:名無しNIPPER[Sage]
2016/04/20(水) 00:49:42.09 ID:paCeEJUqO
強いけどボコボコにされる勇者なんてSSだと珍しいな


28:名無しNIPPER
2016/04/21(木) 00:52:34.89 ID:vigSc5sNO
面白そう
楽しみに待ってる


29:名無しNIPPER[sage]
2016/04/21(木) 00:53:21.91 ID:vigSc5sNO
ごめん、あげた


30:名無しNIPPER[saga]
2016/04/25(月) 01:00:53.85 ID:OK3h9Lnco
二年前。勇者が魔王の居城に乗り込み、魔王の側近により意識をとばされた直後に時は遡る。
三度目の魔力波を受け、勇者の意識は完全に途絶した。
力なく投げ出された両腕。色なく虚空を見つめつづける双眸。自ら作った血だまりの中心で倒れ伏す身体。
それでもなお勇者の肉体は生命活動を続けており、二体の魔族が持つ知識における人間の範疇を完全に超えていた。
しかし側近は勇者の肉体の頑強さよりも、行動の不可解さを潜思していた。
以下略



31:名無しNIPPER[saga]
2016/04/25(月) 01:01:45.32 ID:OK3h9Lnco
『ならば、迷う必要はない。訊けばよいではないか』

『それは――』

側近が疑問を呈するよりも早く、魔王は玉座に腰を据えたまま、倒れ伏す勇者に向けて掌を向ける。
以下略



32:名無しNIPPER[saga]
2016/04/25(月) 01:03:45.58 ID:OK3h9Lnco
魔王の行った治療はほんの僅かな時間でしかなかったが、その効果は絶大であった。
絶命寸前であったはずの肉体は、勇者が玉座の間に辿り着いたときよりも快癒しており、さらには古傷のほとんどが消え失せていた。
苦痛に満ちた勇者の表情は、いつの間にか安らかな寝顔に変わっていた。

『この程度でよかろう』
以下略



33:名無しNIPPER[saga]
2016/04/25(月) 01:04:36.79 ID:OK3h9Lnco
『起きなさい』

警告に近い物言いで、言い放つ。

「う……」
以下略



34:名無しNIPPER[saga]
2016/04/25(月) 01:06:37.27 ID:OK3h9Lnco
「なにをしやがったと訊いてんだ! 答えやがれ!」

『やかましいですね。なにを口にしているのか不明ですが、おそらく問うているのでしょう。
 しかし、お前が問うことは許していません。お前はこちらの問いにだけ答えていればよいのです』

以下略



35:名無しNIPPER[saga]
2016/04/25(月) 01:11:43.15 ID:OK3h9Lnco
(ダメだ。どこから攻めてもさっきの二の舞だ)

脳内で疑似戦闘を行い戦略を立てようとするが、先ほどの敗北を払拭できない。
幾度も薙ぎ倒され、蹂躙される自身が想像されてしまう。
動けないまま時は過ぎていく。警戒と殺気を濃く滲み出すことしかできなくなってしまっていた。
以下略



36:名無しNIPPER[saga]
2016/04/25(月) 01:16:47.43 ID:OK3h9Lnco
魔王はそのまま沈思黙考し、静寂が玉座の間を包み込んでしまっていた。
あまりの毒気のなさに、思わず勇者は構えを解いた。

「くそっ。どうなってやがる……」

以下略



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