過去ログ - 吹雪「はやく辞めてくださいよ司令官」 提督「吹雪さんこそ」
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3: ◆36ujqGfUl2[sage saga]
2016/07/02(土) 15:34:43.15 ID:80yP8BrP0
「変になったんじゃなくて、変だと言ったんです」
「へー、どのへんですか?」
「……何度も言いましたが、吹雪さんがここに残るとは思っていませんでした」
「へー、そうなんですか?」
「ずっと言ってたじゃないですか、戦争が終わったら、食べ物屋をやりたいって」
以下略



4: ◆36ujqGfUl2[sage saga]
2016/07/02(土) 15:36:54.59 ID:80yP8BrP0
「ずっと思ってたんですけど向いてないです。もっと戦いを楽しめる人でないと。その割にはがんばっていましたけどね」
「……言われ放題ですね」

 向いていないのはわかっていた。自分は戦争が嫌いなのだ。
 しかし、それを言うのなら彼女も同じだと思う。
以下略



5: ◆36ujqGfUl2[sage saga]
2016/07/02(土) 15:37:31.55 ID:80yP8BrP0
「まだやることが残っているんですよ」
「ははあ。奇遇ですね。私もそうです」
「……初耳ですが」

 何度聞いてもはぐらかされてしまった話題に、急に踏み込めてしまったことに戸惑う。
以下略



6: ◆36ujqGfUl2[sage saga]
2016/07/02(土) 15:38:46.58 ID:80yP8BrP0
2年前

「陽炎ちゃん、荷物のまとめ終わった?」
「終わってる終わってる、3時間で終わったよ。やー、わたしのこの4年間って一体なんだったのかしら」
「あはは、狭い部屋だからね。荷物もたまらないよ」
以下略



7: ◆36ujqGfUl2[sage saga]
2016/07/02(土) 15:39:47.75 ID:80yP8BrP0
 不知火は陽炎の姉妹だ。吹雪は基本的に陽炎とコンビを組んでいたが、駆逐隊が必要な時は二人と出撃することも何度もあった。
 仲のいい二人が一緒に過ごすことができるようになって本当によかった、と吹雪は思った。このときまでは。

「PMSCに入ります!」
「……は?」
以下略



8: ◆36ujqGfUl2[sage saga]
2016/07/02(土) 15:41:28.46 ID:80yP8BrP0
「なんか会社が独自開発した艤装のテストもするんだって」
「ええー、いいのかなそれ……」
「だいじょぶだいじょぶ、提督もちゃんと調べてくれたところだから!」
「そ、そうなの? それならいいけど……」

以下略



9: ◆36ujqGfUl2[sage saga]
2016/07/02(土) 15:42:33.04 ID:80yP8BrP0
「で、吹雪は料理屋さんだっけ。レストラン? 食堂? ラーメン屋? 吹雪はなんでも作れるもんねー」
「そ、そんな大げさだよ。まだ決めてないし……しばらくはここにいて、色々と勉強するつもり」
「そっかそっか。いつごろ卒業するつもりなの?」

 卒業、というのは艦娘たちの間で流行った退役を表す言葉だった。
以下略



10:名無しNIPPER[sage]
2016/07/02(土) 15:45:02.81 ID:xT7lbctPO
吹雪も提督も平和になって二年も経つのにいる
二人ともにやり残したことがある
なるほど二人とも結婚しちゃえばいい


11: ◆36ujqGfUl2[sage saga]
2016/07/02(土) 15:45:16.86 ID:80yP8BrP0
「やっと会えた! 陽炎でーす!」
「こんにちは、陽炎さん。……今日でしたね」

 元気に執務室に(ノックせずに)入ってきた陽炎を、提督は穏やかな声で迎える。今までは日常だったこの挨拶も、これが最後だ。

以下略



12: ◆36ujqGfUl2[sage saga]
2016/07/02(土) 15:46:10.41 ID:80yP8BrP0
(深海棲艦の正体は未だにわかってはいないが、人間の行いが彼らを生んだという説は多く、根強い……。私たちは艦娘を自分たちの罪に対する盾だけでなく、この上に人が重ねる罪を裁くことすら任せている)
「あ、提督がまた変なこと考えてる」
「考えてません。……私が語れる言葉は多くありません。お気をつけて」
「はいはい。了解でーす」

以下略



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