834:名無しNIPPER[saga]
2017/11/03(金) 00:21:50.93 ID:lNpLKx20o
「結局、ひとりぼっちじゃないか。こんな奇妙な旅までして、なんにも得られずに、ただ帰って、誰もいない」
「……」
835:名無しNIPPER[saga]
2017/11/03(金) 00:22:47.25 ID:lNpLKx20o
「……え?」
それでも、その言葉に、思わず頭がまわらなくなった。
836:名無しNIPPER[saga]
2017/11/03(金) 00:23:13.29 ID:lNpLKx20o
「……違うよ、ケイくん、わたしは」
「だったら、なんだっていうんだ。言ってみろよ。なあ、どうせ俺のことなんて、寂しいときに近くにいてくれるだけの相手だって思ってるんだろ」
837:名無しNIPPER[saga]
2017/11/03(金) 00:23:45.37 ID:lNpLKx20o
「わたし、大丈夫だよ」
「……」
838:名無しNIPPER[saga]
2017/11/03(金) 00:25:06.72 ID:lNpLKx20o
そのまま、体を仰向けに横たえた。
やがて足音は聞こえなくなる。
839: ◆1t9LRTPWKRYF[saga]
2017/11/03(金) 00:25:39.18 ID:lNpLKx20o
つづく
822-8 来ている → 着ている
840:名無しNIPPER[sage]
2017/11/03(金) 06:25:25.42 ID:ePdM/CoZ0
おつです
841:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:50:08.38 ID:rBhi7b25o
◇
暗闇に横たえている。
冷え冷えとした空気がある。
842:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:50:45.70 ID:rBhi7b25o
――ごめんね。
そんな声が、どこからか、聞こえてくる。
843:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:51:11.77 ID:rBhi7b25o
――重荷なんだ。
咳にまぎれて、笑みがこぼれた。
844:名無しNIPPER[saga]
2017/11/04(土) 23:52:01.42 ID:rBhi7b25o
聞こえる声すらも、"そうだったかもしれない"という可能性にすぎず、
だからわたしは、ここでなら傷つかない。傷つききらない。
だったら、生きていける。
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