604: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/03/28(火) 03:28:10.77 ID:T7wuw/an0
硝煙が立ち上り、そこから数秒。
どさりと、静かに、そして重く物音が響いた。
1秒、2秒。続いて、3秒目。
605: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/03/28(火) 03:29:19.04 ID:T7wuw/an0
「ねえ、ワガママ言ってもいいかなー…?
ほんとはね……こんなんじゃなきゃ、君と生きたかったよ……ずっと、君ん中にいたかった…。
606: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/03/28(火) 03:30:03.57 ID:T7wuw/an0
607: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/03/28(火) 03:31:19.96 ID:T7wuw/an0
「へ……?痛くない…あれ、アタシ…死んじゃったんじゃないの……?」
「残念、生きてるわよ。はー…やっと本音を言う気になったわね…ハラハラしちゃったわ。
言ったでしょ?“あんたは死なせない”って。
608: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/03/28(火) 03:32:22.36 ID:T7wuw/an0
「ついでに言うと血痕を見る限り、あなたの怪我は、脇腹の端を抜けたくらいね。
これなら簡単に死にはしないけど…まあ、失血で気絶とかはあるかも。
でも焦ったわよ…ナイフで掻っ切るとかならまだ間に合ったかもしれないけど、即死なんてどうにも出来ないもの……全くもう、手間かけさせて。
609: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/03/28(火) 03:33:23.02 ID:T7wuw/an0
「死ぬのはもう、無理そうだねー……アタシ、とことん死神に嫌われてるみたい。
でも、みんなとはお別れだね。
さっきの通りだよ…アタシ、自分でも何するかわかんないもん。みんなのそばにいちゃいけないんだ…。
610: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/03/28(火) 03:34:33.76 ID:T7wuw/an0
「ケイ、ちゃん……?」
彼の目は、真剣そのものだ。
611: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/03/28(火) 03:35:40.00 ID:T7wuw/an0
「出来ない…………出来ないよ!!
ケイちゃんを殺すなんて……アタシには出来ない!!」
612: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/03/28(火) 03:36:45.89 ID:T7wuw/an0
「……だから言ったろ?お前はそんな奴じゃない。何がバケモノだ…じゃあ、俺は何なんだよ?
俺さ、あそこに来た頃は、心の底からは笑えなかったんだ。
お前に出会って、初めてちゃんと笑えた気がした。それ以外じゃ、それこそ俺の兵器が殺した奴の死体を見た時ぐらいでさ。
613: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/03/28(火) 03:37:49.54 ID:T7wuw/an0
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