過去ログ - 飛鳥「理解(わか)ったよ……真実は都のものだ」【モバマスSS】
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24:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 21:56:17.89 ID:gQuthCsR0
都がふぅと一息吐いている間に、武内Pが呟いた。
「なるほど……確かに掃除をしていなければ、
 A氏も足跡に気が付いたかもしれませんね」

「ええ、犯人もそう考えて、掃除をして綺麗さっぱり足跡を消したのだと思います。
以下略



25:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 22:01:49.01 ID:gQuthCsR0
周子は感嘆した。
「すごい……凄いよ都ちゃん!」
「えへへ、それほどでも」
言葉とは裏腹に胸を反りかえらせている都は、
それでもまだ目に宿る探求心がくすぶっているように見えた。
以下略



26:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 22:03:25.02 ID:gQuthCsR0
「まぁ、そういうことなら……」
都の自信溢れる目を見ていたら
僕の方が些か事を解明するのに性急過ぎたと思った。
「すまない、僕の心の底はどうしてもリアリストだし、天邪鬼かもしれない。
 都さんの推理に文句を付けたかったわけじゃなかったんだ」
以下略



27:1 ◆hJf93tAuuw[saga]
2016/07/12(火) 22:05:15.48 ID:gQuthCsR0
しかし、首に手を当てながら壁を眺める武内Pが、動きを止めて一点を注視し始めた。
「都さん、すみませんがこの壁を見て頂けますか」
「プロデューサーさん、何か見つけましたか?」
都がトテトテと武内Pに近付いて、彼の脇に立った。

以下略



28:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 22:08:13.88 ID:gQuthCsR0
武内Pが見つけたその証拠はこういうものだ。

壁一面埃で汚れているはずなのだが、
その部分だけは縦に5cm、横に12、13cm程の長方形の形に埃が無くなっていた。
境界線は非常にくっきりとしている。
以下略



29:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 22:10:31.98 ID:gQuthCsR0
周子が天井を見やりながら言った。
「だけど、私が怪しいと思ってる天井の点検口より遠いね。
 この壁の反対側の、向こうの壁の方が点検口と近いのに、こっちにこんな跡があるなんて」

「まぁまぁレストレード警部」都がまた、なだめるように言った。
以下略



30:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 22:11:45.98 ID:gQuthCsR0
「じゃあまず、武内Pさんにお願いがあるのですが、
 私を肩車して頂けませんか?
 天井に虫眼鏡を近づけようにも、私は天井まで距離がありますので」
「分かりました」
何の躊躇も無く行われるその行為に、
以下略



31:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 22:13:49.31 ID:gQuthCsR0
都の言葉を聞いた武内Pは、
点検口の下まで移動した。

「お待ちかねの点検口ですが……」
都は何かに気付いたようで、目が大きく見開いた。
以下略



32:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 22:15:16.06 ID:gQuthCsR0
ちひろが都を見上げながら指を差した。
「すみません都ちゃん。点検口は多分、ビスのようなもので止められているはずです。
 扉を開けるにはビスを外して、スイッチをスライドさせるはずですが、
 私にはビスが無くなっているように見えます。
 ちょっとその小さな穴を確認してみてください」
以下略



33:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 22:17:04.79 ID:gQuthCsR0
「な、縄梯子!?」
僕だけではなく、周子もちひろも武内Pも一同が全員叫んでいた。
「そのようです、梯子を降ろしてみましょう!
 犯人はこの部屋ではなく、この部屋の天井裏に用があったようですね!」
都は天井裏に顔を突っ込んで、がさごそと音を立てて動いた。
以下略



34:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 22:19:03.63 ID:gQuthCsR0
武内Pが肯定して続けた。
「ええ確かに、皆さん程の身長では当然ですが、
 私の身長ですら点検口には手が届きません。
 だからといって、脚立や台のような物を用意してしまえば、
 この部屋には収納が無いので、台や脚立を隠すことは出来ないでしょう。
以下略



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