42:名無しNIPPER[saga]
2016/08/18(木) 08:32:39.90 ID:RhqsoqHZ0
「ねえ、ちゅーしよう」
いつもの席で、いつもの席に座っているイチが、俺の方を見ながらそう言う。
43:名無しNIPPER[saga]
2016/08/18(木) 08:34:00.78 ID:RhqsoqHZ0
気がつくと、俺は渡り廊下にいた。青空天井。身体全体で夕陽を浴びる。
腕も制服も、オレンジ色に染まっていて、幻想的ではあった。
「さすがに、気づいていないわけではないでしょー?」
44:名無しNIPPER[saga]
2016/08/18(木) 08:35:24.79 ID:RhqsoqHZ0
コヨミちゃんは、こちらに歩いてきながら訊ねてくる。
「お一人で何をされてたんですか?」
手すりに目をやると、こなたはどこかへ消えていた。
45:名無しNIPPER[saga]
2016/08/18(木) 08:36:22.09 ID:RhqsoqHZ0
「……先輩は、気づいていないんですか?」
なんのこと、と尋ね返そうとしたら、
46:名無しNIPPER[saga]
2016/08/18(木) 08:37:12.21 ID:RhqsoqHZ0
「だから、その。ええと……ああ、もう!」
コヨミちゃんはしばく唸った後、覚悟を決めたように、俺の右手を手に取った。
両手で右手を握ると、少し力を抜いた後、ギュッと強く握りなおして、俺の目を見た。
47:続きもよろしくお願いします[saga]
2016/08/18(木) 08:38:22.21 ID:RhqsoqHZ0
つづく。
48:名無しNIPPER[sage]
2016/08/18(木) 10:35:56.64 ID:45UPVSpC0
乙です。
>>28 >>10で部活のメンバーがここにいる三人とあと三人と言ってるのに>>23で三年生一人と二年生四人と言ってる、六人から五人に減ってるのが気になったもんで。
49:名無しNIPPER[saga]
2016/08/18(木) 21:06:08.19 ID:RhqsoqHZ0
金曜日。
朝だ。
「いただきます」
50:名無しNIPPER[saga]
2016/08/18(木) 21:07:39.23 ID:RhqsoqHZ0
教室に入ると、ちらほらと人がいるだけで、まだ生徒は多くはなかった。
自分の席に座ると、隣にユウキが座ってきた。そこはお前の席じゃないだろう。
「思ったんだけどさ」
51:名無しNIPPER[saga]
2016/08/18(木) 21:09:14.96 ID:RhqsoqHZ0
ユウキが黙ってしまったので、俺も荷物の整理をする。
あ、古典の教科書忘れた。
52:名無しNIPPER[saga]
2016/08/18(木) 21:10:25.99 ID:RhqsoqHZ0
「あの、真壁くん……」
と、後ろから控えめな声がかけられる。
振り返ると、今ユウキが座っている席の持ち主が、申し訳なさそうに声をかけていた。
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