過去ログ - 【ミリマス】765プロ昔話『もが太郎』
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1:名無しNIPPER[saga]
2016/09/15(木) 23:18:36.69 ID:wPJEtrHe0
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがおりました。

二人の間に子供はいませんでしたが、夫婦二人で仲睦まじく暮らしておりました。

琴葉「さあさ、おじいさん。今日もいつもどおりお仕事頑張りましょうか」

海美「そうだなあ。そろそろ出かけようかね」

そうして、おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯をしに行きました。


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2:名無しNIPPER[saga]
2016/09/15(木) 23:20:18.07 ID:wPJEtrHe0
さておばあさんが川で洗濯をしていると、なんと、川上から大きな大きな桃が流れてくるではありませんか。

おばあさんがおどろき不思議に思っているうちに、大きな桃はどんぶらこっこ、どんぶらこっことおばあさんの目の前を通り過ぎていきます。

琴葉「まあ、なんと大きな桃だろう。ずいぶん食べでもありそうなことだし、持って帰ったらおじいさんも喜ぶかしら」
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2016/09/15(木) 23:25:40.19 ID:wPJEtrHe0
さて、お昼ごはんも済んで、いよいよ桃を食べるという手はずになりました。

海美「これはずいぶん切るのに手間どりそうだぞ」

琴葉「包丁の扱いは慣れているもの。大丈夫ですよ」
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2016/09/15(木) 23:28:34.04 ID:wPJEtrHe0
二人の愛を受け、もが太郎はすくすくと育ちやがて立派な若者になりました。

ある日、もが太郎はおじいさんとおばあさんの前に座って真剣な表情で言いました。

静香「おじいさん、おばあさん、お願いがあります。というのも、近頃鬼ヶ島からやってくる鬼たちが人々を脅かし、様々なものをりゃくだつしていくのでみな大層困っていると聞きます」
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2016/09/15(木) 23:35:20.65 ID:wPJEtrHe0
もが太郎が旅立つ日、おばあさんはもが太郎に言いました。

琴葉「もが太郎や、これを持っておいき。お前のためを思って丹精込めてこねたんだよ」

おばあさんがもが太郎に渡した袋の中には、ころころとしたお団子がいくつも入っておりました。
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2016/09/15(木) 23:37:18.20 ID:wPJEtrHe0
もが太郎が鬼ヶ島へ行く中で、様々な出会いがありました。

星梨花「わんわん。そこの方、少し待っていただけませんか」

静香「あっ、あなた、犬じゃないの。どうして私を呼び止めたの」
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2016/09/15(木) 23:38:37.21 ID:wPJEtrHe0
未来「きーきー。そこのお二人さん、ちょっといいかい」

静香「あら、あなたは猿じゃない。どうしたのかしら」

未来「実は私、ここのところおいしいものを食えてなくってさ。お願いだから、腰に提げている団子を一つでいいから分けてくれないかな」
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2016/09/15(木) 23:40:28.38 ID:wPJEtrHe0
翼「ばさばさ。どうにも奇妙なご一行だけれど、これはいったいどうしたわけだい?」

静香「お前は雉ね。私たち、これから鬼退治のために鬼ヶ島へ行くところなのよ」

翼「まあ、なんて立派なんだろう。よろしければ私にお腰に提げたきび団子をくださらない。そうすれば、きっとあなたのお役に立ちますよ」
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2016/09/15(木) 23:44:14.20 ID:wPJEtrHe0
さて、四人は船を使い、ついに海を越えて目的地の鬼ヶ島までやってまいりました。

律子「私がついてゆけるのはここまでです。あなたたちのご武運をお祈りします」

鬼ヶ島から鬼たちが出てくる気配はありません。しかし、人々を脅かす鬼たちがいるという雰囲気はふつうの人をたじろがせてしまうようです。
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2016/09/15(木) 23:53:11.16 ID:wPJEtrHe0
鬼ヶ島のほらあなを奥へ、奥へと進んでゆくと、何やら奇妙な騒ぎ声が聞こえてくるではありませんか。

もが太郎があたりを見回すと、そこにはいかにも野蛮な格好をした鬼たちが、山盛りのスパドリとキャンディを携えて酒食にふけっておりました。

これにいきどおったもが太郎、腰元の竹光に手をやりつつ、ふたたび大きな声で言いました。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2016/09/15(木) 23:56:04.95 ID:wPJEtrHe0
静香「せいっ。やあっ」

志保「なにをっ。負けるもんですか」

星梨花「わんわん、がぶっ」
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 00:00:50.18 ID:cyKZFN7D0
もが太郎たちにすっかりやられてへたりこんだ鬼たちを前に、もが太郎は言いました。

静香「村の人々から奪ったスパドリやキャンディを好きほうだいに飲み食いするとは、なんて悪いやつらなのかしら」

志保「申し開きもございません」
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 00:09:14.18 ID:cyKZFN7D0
鬼たちは、貿易船の難破などでこの島に流れ着いてきた者が多いということ。島で漁や農業を営んでいるものの、島の住人を食わせていくにはどうしても足りないこと。

陸へやってきても、鬼ヶ島から来たということや見慣れぬ顔だというのでつまはじきにされてしまうこと。商売の交渉もろくにできず、ついにはりゃくだつを始めてしまったこと。

志保「私たちも、本当は人々を脅かしたくはないのです。今はよくても、いつかあなたのような勇敢な者たちが攻めてきたら私たちはどうにもなりません」
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 00:13:09.33 ID:cyKZFN7D0
さて、それから少し後のこと。

村には、鬼たちから取り返したスパドリやキャンディ、マニーなどを元々の持ち主たちへ返して回るもが太郎たちの姿がありました。

風花「ありがとう。おかげで助かりました」
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 00:16:25.81 ID:cyKZFN7D0
今まで鬼たちにおびえていた村人たちの喜びようといったら大変なものでした。このことはたちまち評判となり、とうとうもが太郎はお殿さまのもとへお呼ばれすることになりました。

千早「お前が鬼ヶ島の鬼たちを討ち果たしたというもが太郎ね。ふーむ、聞きしに勝る精悍な若者だわ」

静香「ははーっ。ありがたきお言葉でございます」
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 00:21:19.75 ID:cyKZFN7D0
これまで、鬼たちの悪行はお殿さまの頭を悩ませていることでもありました。

そんなわけで、鬼たちをかばうような物言いに怪訝な顔をしていたお殿さまでしたが、もが太郎の誠実な態度と話し方に次第に聞き入っていきました。

静香「というわけで、どうか、お殿さまには鬼ヶ島の者と村の者たちとが誤解を解いて仲良く暮らせるようにお力を貸していただきたいのです」
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 00:24:48.24 ID:cyKZFN7D0
しばらくすると、お殿さまの計らいで鬼たちと村人たちとの間に話し合いの機会がもたれ、島と村との間にも少しづつ人々が往来するようになりました。

鬼たちも罪をつぐなうため、両者が商いをする市場の準備を整えたり、お殿さまのもとで雑用をしたりといっしょうけんめい働きました。

それでも、奪い奪われという関係にあった両者の不和はなかなか解けるものではありません。頭を悩ませたもが太郎は、おじいさんとおばあさんに相談するのでした。
以下略



18:名無しNIPPER[sage]
2016/09/16(金) 00:28:48.27 ID:IHLvCneLO
うどんなのにきびだんごとはこれいかに


19:名無しNIPPER[sage]
2016/09/16(金) 00:30:15.46 ID:J8qHtV1bo
海美おばあさんは脳筋だなぁ


20:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 00:33:11.44 ID:cyKZFN7D0
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがおりました。

二人の間に子供はいませんでしたが、ある日、大きな桃から生まれてきた子供と家族三人で仲睦まじく暮らしておりました。

桃から生まれた子供は「もが太郎」と名付けられ、二人に愛されながらすくすくと育っていきました。
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 00:37:53.92 ID:cyKZFN7D0
ある日のこと。もが太郎の活躍で平和になった村では、子供たちが元気に遊びまわっておりました。

ところが、どうしたことでしょう。子供たちは、われさきにと急いで村の広場へと走っていきます。

広場からは、とてもにぎやかな鼓や笛の音が響いてきておりました。大人も子供も、なにかに夢中になって騒いでいるようです。
以下略



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